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6月7日に2年生必修授業「クリエイティブ思考法」において特別講義が行われました。様々なクリエイティブを生み出すデザイン会社でアートディレクター/デザイナーをされている新井俊樹先生に発想法に関するレクチャーをしていただきました。
新井 俊樹 / Toshiki Arai
Art Director / UXUI Designer / Neru inc.代表 / 武蔵野美術大学非常勤講師
今回は、実際に新井先生が手掛けられた様々なデザインやインスタレーションの紹介に加えて、キャラクターデザインのワークショップという盛りだくさんな内容でした。特にキャラクターデザインのためのブレインストーミングにおいては、だらだらと考えるのではなく、時間を区切ってリサーチとアイデア創出を繰り返すこと、それを他者と共有して自他の思考を往復することが繰り返し行われました。短い時間の中でアイデアを創出する技法に、最初は戸惑いながらもだんだんとのめりこみ、真剣にアイデアを考えだす学生が増えてきた印象でした。
短い時間でしたが充実した講義となり、学生にはとても良い刺激になりました。お互いの作品の中から選ばれた「推しキャラ」の紹介が行われ、互いのアイデアに感心する様子が見受けられました。
最後に、採用されたキャラクター案を見せていただき、プロの仕事のすごさを目の当たりにしました。
2年生必修授業「クリエイティブ思考法」で、様々なクリエイティブを生み出すデザイン会社でアートディレクター/デザイナーをされている新井俊樹先生にレクチャーを行なっていただきました。また、同じ会社に所属されているデザイナーの豊田メルさん、アカウントディレクターの岡崎睦さんにもお越しいただきワークショップを学生と一緒に行なっていただきました。
新井 俊樹 / Toshiki Arai
Art Director / Designer / 株式会社Neru代表 /株式会社ラナエクストラクティブ所属 / 武蔵野美術大学非常勤講師 / 三日坊主防止アプリ「みんチャレ」UIデザイナー
https://ne-ru.com/
https://www.ranaextractive.com/
今回は、実際のデザイン会社で行われているアイデア出しの様子や与件に対する企画の生み出し方のお話に加え、キャラクターデザインのワークショップという盛りだくさんな内容でしたが、大変な盛り上がりをみせました。
ブレインストーミングやアジャイル開発のお話は、グループワークでアイデア出しやプロトタイピングを行う学生にとってとても参考になったと思います。また、キャラクターデザインのワークショップでは、短い時間設定のなか、学生が楽しみながら真剣に取り組む姿が印象的でした。
同じワークショップに挑戦されたラナエクストラクティブの豊田さんと岡崎さん(岡崎さんは中野ゼミの卒業生!)お二人のプレゼンでは、そのアイデアの質と量に会場が湧きました。ごく短い時間にも関わらず、シートにはびっしりアイデアが書き込まれ、単なるデザインだけではなく、キャラクターの特徴設定、SNSの拡散方法、地域活性にまで結びつけて展開されていました。会場は先輩方のレベルに圧倒されましたが、ぜひ背中を追いかける学生が出てきて欲しいと願っています。
短い時間でしたが充実した講義となり、学生にはとても良い刺激になりました。
アイデアシートに収まりきらないほどアイデアが溢れていたデザイナー豊田さん
アカウントディレクター岡崎さんの細部までしっかり考えられたアイデアシートに見入る学生たち
8月23日、24日の2日間、多摩市立大松台小学校と情報デザイン専攻で、小学生対象のプログラミング体験ワークショップを開催しました。その様子をご報告します。
現在、イギリスやアメリカをはじめとして世界中でプログラミング教育が必修化されており、日本においても初等中等教育段階で必修化されることが決まりました。しかし、具体的な教育方法やそのための設備が定まっていないなどの理由から教育現場では多くの戸惑いがあるのが現状です。
そこで、私たちは、大妻女子大学地域連携プロジェクト「教育用小型コンピュータRaspberry Piとグラフィカルプログラミング環境Scratchを使ったプログラミング体験学習」(本郷、炭谷、中野)の一環として、小学生向けのワークショップを実施し、プログラミングの楽しさを伝えるとともに、地域の教育について連携して考える機会をつくることにしました。
今回は大松台小学校の水野校長先生にご協力いただき、コンピュータクラブの児童4名が参加しました。ワークショップの準備と当日の説明は、本郷ゼミの学生が中心に行いました。ワークショップでは、教育用に開発された小型コンピュータ「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」と子供向けのビジュアルプログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」を使って、アニメーションやLEDライトをチカチカ光らせる回路などを制作し、プログラミングを楽しく体験しました。小学校でのプログラミング教育の導入が決まり、今後の参考にしたいと、会場校の先生方が4~5人教室の後ろで参観されていました。
ワークショップ参加者募集のチラシ
初日、まず本郷教授より、プログラミング学習の楽しさや重要性などのお話がありました。その後、学生によって今回のワークショップについて、またラズベリーパイによる作品事例の紹介がありました。参加した児童達はとても興味を持って見ていました。
その後は、さっそくラズベリーパイとスクラッチ(ビジュアルプログラミング環境)によるプログラミングの体験です。
子どもたちは、学生が作成した丁寧なスライドの説明に従って、ひとつひとつスクラッチのプログラミングを覚えていきました。自分の設定に従ってキャラクターが動くと、「今度はこうしよう」とプログラミングに手を加えていきます。思った通りにいかないときも、「こうしたらいいのかな」と試行錯誤しながら夢中になる姿が印象的でした。スクラッチはスクリプトの種類ごとの色分けされたブロックを視覚的に組むことでプログラムしていきます。文法がわからなくても、はまるかはまらないか判断すればよいので、自然とプログラミングの概念や文法が身につきます。
ワークショップの様子1
2日目は、ラズベリーパイ本体と繋がったLEDライトを光らせたり、スイッチを押すとキャラクターが反応するプログラミングの体験です。
ラズベリーパイにはGPIOという端子があり、スイッチやセンサーをつないで制御することができます。今回は、LEDやスイッチの回路を作って接続し、制御プログラムはスクラッチで組んでいきました。キーボードを押すとLEDが光ったり、スイッチを押すと画面のキャラクターが動くプログラムを作り、アイデア次第で色々なモノを作ることができることも学びました。
最後に本郷教授から修了証が参加児童に手渡され、2日間のワークショップを終えました。
ワークショップの様子2
子どもたちは、この2日間でプログラミングの楽しさに触れることができたようです。やり方さえわかれば、あとは自分で工夫していく姿を見ることができました。ワークショップの準備から実施まで行った学生たちも、子どもたちに教えることで多くのことを学ぶことができたようです。
また、参加された小学校の先生方からは、「とてもわかりやすい」「こんなに小さなコンピュータでもできるんだ」といった感想をいただきました。今回使用した小型コンピュータのラズベリーパイは教育目的で開発されているため、とても安価で使いやすく設計されています。プログラミングの必修化に伴い、学校への導入も増えると予想されます。
最後に、今後もこうした機会をつくり、プログラミングの楽しさを伝えるとともに、地域と大学が連携しながらプログラミング教育のあり方をより具体的に考えていきたいと思います。
報告:中野