報告者: 大久保、小川(情報デザイン専攻/松田ゼミ)

松田ゼミに所属するゼミ生(大久保、小川)は、卒業研究として「小学生を対象にしたゲームの作成」に関する研究を行っています。今回は、研究の一環として、小学4~6年生を対象に実際にゲームを作成させてみて評価する実験を行いました。これは、夏に多摩市立唐木田児童館のご協力のもと行った予備実験に引きつづくもので、今回は、11月19日と11月21日の2日間、行ってきましたので報告します。

今回も、夏の予備実験に引きづづき、「Pixel Press Floors」というプログラミングすることなく「スーパーマリオ」のような横スクロール型ゲームの作成ができるiPadのアプリケーションを用いて行いました。

Pixel Press Floorsとは

Pixel Press Floorsとは紙と鉛筆だけでゲームを作成することができるアプリケーションです。ゲームの作成方法は簡単で、次のように専門の用紙に鉛筆で記号を書き込み、それをiPadカメラで撮影することでゲームを作成することができます。作成したゲームはそのままiPadで遊んでみることができます。

ここで×のついた四角形や十字のマークがゲームに登場するブロックやコインといったアイテムになります。これをiPadのカメラで撮影すると以下のようなゲームになります。

実験風景

当日は、まず私たちからPixel Press Floorsに関してを30分くらい紹介し、Pixel Press Floorsを使った簡単なゲームの作成方法を実演してみせました。その後、参加してくれた数名の児童に専用の用紙とiPadを配り、1時間くらいゲームを作成していただきました。

夏の予備実験では4名の小学4年生、今回の実験では、参加してくれたのは小学6年生が1人、小学5年生が7人で、全部で合計12人の児童を対象に実験を行うことができました。

上の写真は、左側の写真が、専用紙に意味のある記号を描き込んでいる様子で、右側の写真がそれをアプリ内にあるカメラ機能で読み込みゲーム化し、自分で作成したゲームを遊んでいる様子です。児童たちは、自分の描いたステージがゲームとなり自由に動き出せることにびっくり仰天している様子でした。以下に、実際に児童が作成したゲームのデザインとその結果作成されたゲーム画面を示します。

このデザインから作成されたゲームが以下です。背景やブロックの色などは自分で指定することができます。

 実験結果

本実験をとおして小学生であっても複雑な記号の意味を理解して、使いこなし、意味のあるゲームを作成することが可能であるということが分かりました。最もたくさん記号を使って作成されたゲームは、約1200個以上の記号を用いた複雑なものでした。また、実際に作成して通れない箇所ができてしまった場合に、もとのデザインに戻って修正するという、ゲーム作成で重要なデバッグ(プログラムの間違い)をする児童がいることも観察することができました。これらのことから、小学生であっても適切な道具を与えれば複雑なゲームを作成したり、それの間違いを修正したりすることも可能なことが分かりました。

また、最後に集計したアンケートからは、参加してくれた児童たちからは次のような感想をいただきました。

  • 自分でゲームを作るなんてやったことがなかったので、体験できてよかったです。
  • 思った以上に簡単でやりがいもあって、面白かったです。
  • 今回以上に難しく、バクダンや壊せるブロックを使いたいです。

上手に操作しながら楽しく作成している様子にホッとしながら、「とてもおもしろかった」という評価に私たちも大満足していました。

終わりに

4年生になりPixel Press Floorsの研究を始め、就活などで一時期大変な時期もありましたが、なんとかここまでたどりつくことができました。後は卒業論文を書き上げるだけです。今回の実験は、児童館を紹介して頂いた大妻女子大学社会情報学部情報デザイン専攻の炭谷先生、夏の予備実験に続き、2日間も唐木田児童館の三枝館長始めスタッフの皆さんのご好意とご協力で実現しました。ここに厚く御礼申し上げます。

 

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