本郷ゼミの学生が卒業研究で制作した問題データベース集を使って研修会が行われました。埼玉県高等学校情報教育研究会が主催し、日本教育情報学会および日本情報科教育学会が後援する「オンライン授業支援システムMoodleの活用と授業デザイン」研修会が3月16日に埼玉県立大宮高等学校で行われました。

Moodle研修会サイト

LMS(学習管理システム:Learning Management System)の世界では、海外および国内で利用される信頼性の高いオープンなLMSシステムとして、先のシステムが利用されています。また、国の政策として、初等中等教育での導入も急がれています。しかし、どのようなすばらしいシステムが導入されたとしても、そこで自由に利用できる教材の提供がなければ、その普及はおぼつかないことは、今までの経験から明らかです。

本研究室では、このような課題を解決するために、LMS上で利用できる教材や問題のデータベースの構築を行っています。データベース化された問題等があれば、容易に問題を抽出して、テストを、授業を進めながら作成し、自動採点することで、学習者の到達度を瞬時に測定することが可能となります。従来、実践が容易ではないと考えられていた、例えば、完全習得学習等のさまざまな教授手法がLMSの支援によって可能となります。

研修会では、学生が作成した多量なデータベースを紹介して、その有効性や授業での実践可能性などについて講演・実習などを行いました。研修に参加された先生方からは、LMSに対する強い関心と導入の容易さへの驚きとともに、データベースへの大きな期待が寄せられました。また、学生の研究成果の社会への貢献という意味においても意義ある研修会でした。