仙台津波復興支援センターでのボランティア・平泉の世界遺産見学
2012年10月30日
教員より
木村ゼミでは地球温暖化、生物多様性、廃棄物など地球環境問題について法律、政策、経営など社会科学の観点から学んでいます。今回のゼミ合宿では、仙台の宮城野地区で津波復興支援センターのがれき処理ボランティアに参加させて頂きました。
また、2012年は1972年に世界遺産条約が採択されてから40年、1992年に日本が条約を批准してから20年という節目の年にあたることから、事前に条約の登録プロセスや課題について勉強し、2011年に世界遺産(文化遺産)として登録された平泉を見学しました。
写真
学生より
・震災・津波から1年半、現地には未だ倒壊した家屋や膨大な量のがれきがありました。海岸から1キロの地点にある現場で、センターの方から作業中に地震が起こった際の避難経路の説明を受けた後、草刈りとがれき拾いのお手伝いをさせて頂き、震災のお話を伺ったり、被災した建物を見学させて頂きました。少しでも力になれていればと思います。(R・E)
・現在も仮設住宅におられ、予想以上の大きな津波でご自身も300m流され、家を破壊された方は、実際に現場を見て体で覚え、将来の防災に役立ててほしい、また、ボランティアの数も以前より少なくなっているが、まだニーズがあるとお話されていました。被災者の方自身もボランティアに積極的に参加されている姿を目にし、私たちはもっと頑張らなければならないと感じました。(M・K)
・テレビ画面と実際に目で見た状況では感じるものが全く異なり、言葉を失ってしまいました。現地の方にお世話になり、逆に私たちも元気を頂きました。今回の経験を通して私たちでも何か伝えていけることがあればと思っています。(A・N)
就職内定者による卒業研究&ゼミ紹介
ゼミ生1:ブリジストン内定(一般職)
木村ゼミでは、様々な分野の環境問題に関する資料を読み、議論し、「自分で考え、発言をする力」をつけることができると思います。
比較的早い時期から卒業研究に取りかかるため、内容にじっくりと取り組むことができ、誰が見ても恥ずかしくない文章を書けるような訓練をします。就職活動を始める頃には、大枠ができているため、面接で質問された際にも堂々と答えることができました。私は、小学生の時に沖縄の海で見た珊瑚礁が地球温暖化の影響で白化し減少していることを知りました。卒業論文のテーマとして研究を進めるうちに、珊瑚の保全活動についても興味を持つようになりましたが、資金不足や認知度の低さについては改善する必要があると感じています。
将来は、モノづくりに携わる仕事をしながら英語やパソコンなどのスキルを磨き、仕事の領域を広げていきたいと思っています。
ゼミ生2:ホシザキ東京(総合職)
卒業研究では、生物多様性について、様々な資源として利用される生物資源のうち、医薬品に活用される植物の知的財産権について取りあげ、医薬品の開発で生じた利益を開発国と提供国で公平に分配するためにはどのような方法がよいのかについて研究しています。様々な視点から環境問題について学べたことに加えて、1~2か月に1度は必ず自分が調べてきたことについて発表するため、文章を書く力、人前で発表する力も身に着けることができました。
その他、ゼミでは、湘南国際村や東京湾での植林、環境省への訪問、被災地のボランティア活動などの野外授業や英語による授業(数回)も行いました。
私が内定を頂いたのは、業界で一番最初にエコ商品を開発、販売した、業務用冷蔵庫や製氷機を扱う企業です。環境問題に積極的に貢献する企業でお客様に製品を使って頂くことで多くの人が環境に貢献できるように頑張っていきたいと思います。
卒業研究テーマ(2012月3月卒業生)
・小笠原諸島の世界遺産登録に伴う自然保護対策と今後の課題
・日本における絶滅危惧種の保護の課題
・千葉県市川市の市政から見た三番瀬
・東京湾の水質問題に関する環境施策について―千葉県の取り組みを中心に―
・生物多様性条約からみた生物遺伝資源の利用における途上国の課題
・京都議定書にみる米中の国家意思決定プロセス及び国際協調についての考察
・中国のクリーン開発メカニズムと日本の支援
・地球温暖化の食糧生産への影響と適応
・食と環境問題―意識の重要性と今後の課題―
・日本における食生活の変化とフードマイレージ―大妻食堂での調査と取り組み―
・リユース容器促進における容器包装リサイクルのあり方とデポジット制度導入策―日本とドイツを比較して―