春の訪れ
2023年02月17日
先日、自宅近所の公園を通ったところ、梅が満開でした。梅の開花を見ると春の訪れが近いのを感じます。今では「花見」といえば、一般的には桜を愛でることを指しますが、奈良時代は桜の花見よりも梅の花見が一般的だったそうです。桜を鑑賞する文化は平安時代に一般的になったと考えられています(池谷 2014)。
ところで、梅の花をよく見ると、桜の花に似ていることに気が付きます。それもそのはず、梅も桜もどちらもバラ科サクラ属の植物であり、近縁の植物なのです。実は、バラ科の植物は私たちにとって馴染みのある果物が多く含まれています。りんご、なし、桃、杏、すもも、さくらんぼなどは全てバラ科の果物です(属は違います)。意外なところでは、イチゴもバラ科の果物です。バラ科には美味しい果物が多く含まれています。ただし、バラ科の果物に対しては、アレルギー症状を示すバラ科アレルギーの人がいます。バラ科アレルギーを持つ人は上記のようなバラ科の果物を食べると口腔のかゆみなどのアレルギー症状を示しますのでご注意ください。
梅が咲いているのを見ると、春が近づいていることを感じますが、桜の時期と比べるとまだまだ寒いのも事実。梅のお花見は、風邪など引かぬよう暖かい格好でお楽しみください。
参考文献
池谷祐幸 桜の鑑賞と栽培の歴史 森林科学 Vol.70 (2014) p.3-7
