六部塚(ろくぶづか)


この塚は唐木田三丁目にあった。                    ※巡礼:神社を拝むこと
東京三菱銀行情報センターの裏あたりだそうだ。             ※尼 :仏道修行をするため
六部とは人の家の門に立ち                            に仏門に入った女
食べ物を求めながら旅をする僧のこと。                 ※因縁:きっかけ
昔、巡礼(じゅんれい)の尼(あま)がある家を訪ねてきた。
聞いてみると、
「赤ちゃんにやる乳が出ないので、
食べ物を分けて欲しい。」と言う。
そこで、その家の母親が自分の乳をあげた。

さて数日後、その母親の夢に赤ちゃんが出てきて
「乳が欲しいので持ってきてくれ。」という。
そこで次の日、言われた場所へ行った。
そこには赤ちゃんの姿は無く、
阿弥陀仏(あみだぶつ)を抱きしめた尼が死んでいた。
村人はかわいそうに思い手厚くほうむり
阿弥陀仏を持ち帰った。
数十年後、尼を探して六部が訪ねてきた。
村人はいきさつを話し阿弥陀仏を返した。
ある晩、前と同じ夢を見たので行ってみると、
六部が阿弥陀仏を抱きしめて死んでいた。
不思議な因縁(いんねん)に村人は塚を造りせきひをたてた。
そしてその場所が「六部塚」と呼ばれるようになった。

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