本研究は、LEDデバイスを用いたバドミントン練習支援システムを提案し、その有用性について検証することを目的としたものである。バドミントンはシャトルの初速が速く、相手の動きやコースを瞬時に判断する実戦的判断力が求められる競技である。しかし、従来のカゴを用いたノック練習や的当て練習では、狙う場所が事前に決まっていることが多く、試合中のような判断を伴う練習になりにくいという課題がある。
そこで本研究では、シャトルを打つ直前に光るLEDデバイスを用いた練習手法を提案した。本システムでは、光ったデバイスを相手選手の動き出しと想定し、練習者がその情報を基に打球コースを判断することを目的としている。デバイスの点灯条件として、1点灯および2点灯を設定し、それぞれシングルスおよびダブルスを想定した練習を行った。
提案システムの有用性を検証するため、大学生を対象とした実験を実施し、判断力、反応速度、集中力、コントロール力、実戦性について主観評価アンケートを行った。その結果、光った場所を狙う練習では、狙う場所を即座に判断する意識や反応速度の向上に対して高い評価が得られた。一方、光っていない場所を狙う練習では、相手の動きやコートの空きを予測する意識が高まったものの、難易度が高く、評価に個人差が見られた。
また、システム全体に対する評価および自由記述からは、練習への集中力やモチベーションが向上したという意見が多く得られ、実戦に近い練習として有効であることが示唆された。さらに、小学生を対象とした補足的な試行を行った結果、年齢の低い層においても直感的に理解でき、楽しみながら練習に取り組める可能性が確認された。
以上の結果から、提案するLEDデバイスを用いた練習支援システムは、バドミントンにおける実戦的判断力を意識づける練習手法として有用であり、今後はターゲット提示の自動化や年齢・競技レベルに応じた難易度設定を行うことで、より実用性の高いシステムへの発展が期待される。