GPSを用いた犬の散歩記録・可視化システム


本研究は、愛犬の健康維持に不可欠な「散歩」に着目し、同行できなかった家族が散歩の状況を直感的に共有・追体験できる「GPSを用いた散歩記録・可視化システム」の提案と実装を目的とする。
犬をペットとして飼うことで、犬は新しい家族となり,思い出を家族と共有したくなる。そのため、特定の人が散歩に連れて行った際には、散歩中の出来事を他の家族に伝えたくなる。しかし、散歩の状況共有は口頭に頼っており、犬がどの場所で何に興味を示したかという「文脈」を客観的に伝えることが困難である。散歩中に撮影した動画を家族に見せることも可能であるが、動画の中で見せたい再生位置を適切に把握するのは難しい。そこで本論文では、小型デバイスを用いて犬の細かな動きを捉え、その活発度を地図上のヒートマップやアイコンとして可視化するシステムを提案した。提案システムでは、地図上の地点をクリックするだけで、その地点で撮影した動画を即座に再生できる仕組みを実装した点が大きな特徴である。
9歳のチワワを対象とした実証実験の結果、散歩に同行していない家族でも散歩のハイライトを直感的に把握でき、家族間のコミュニケーション活性化に寄与することが確認された。本研究は、IT技術を用いて飼い主と愛犬の絆を深める新しい情報共有の形を提示するものである。