メイク時におけるスマートミラーを用いた動画提示システム


本研究では、動画を視聴しながらメイクを行う際の不便さを軽減し、メイク作業の効率および快適性を向上させることを目的として、画面位置やサイズを自由に調整可能な動画表示支援システムを提案し、その設計および実装を行った。
 近年、メイク方法を学ぶ手段として動画配信サービスを利用する機会が増加している。しかし、動画を視聴しながらメイクを行う場合、視線移動が多くなることや、動画の停止・再生操作に手間がかかることなどが問題として挙げられる。これにより、メイク作業が煩雑になり、作業効率が低下する可能性がある。
 そこで本研究では、動画を常に視界内に表示しつつ、利用者が動画の位置や大きさを直感的に調整できるシステムを提案する。本システムでは、画面上の操作を通じて動画ウィンドウの移動およびサイズ変更を可能とし、必要に応じて動画を一時停止できる機能を備えることで、メイク作業中の負担軽減を図る。
 提案システムの有用性を評価するため、評価実験を実施し、アンケートによる主観評価を収集した。その結果、「動画を見ながらメイクがしやすい」「視線移動が少ない」「メイクにかかる時間が短くなった」といった肯定的な意見が多く得られ、提案システムがメイク作業の効率向上に寄与することが確認された。一方で、「アイラインが引きにくい」「画面の一部が見づらい」といった改善点や、天気や温度などの追加情報表示に関する要望も挙げられた。
 卒業論文では、提案システムの設計および実装、ならびに評価実験の結果について報告し、システムの有用性と課題について考察する。今後の課題として、操作性のさらなる向上や表示内容の拡張を行うことで、より実用的なシステムの実現を目指す。