2025年11月27日に、有斐閣の新しいテキスト・シリーズ、y-knot（ワイノット）から「認知科学をはじめる」が出版されます（296ページ ISBN 978-4-641-20022-7）。

https://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641200227

認知科学の広く深い世界を，その歴史と主要理論，技術を踏まえつつやさしく案内する入門書です。特に人工知能（AI）との比較から「人間らしさ」を読み解けるよう、各章ごとにAIを意識した問いかけが設けられているのが大きな特徴となっています。

〇目次〇

第１章　認知科学と心理学の歴史──認知革命まで

第２章　認知科学の研究法──知的システムは測れるか？

第３章　感覚──人間のセンサーのしくみと働き

第４章　知覚──AIは人間のように「見る」ことができるか？

第５章　記憶──メモリを管理する

第６章　言語──チャットボットは言葉を「理解」しているのか？

第７章　知識──脳内にデータベースがあるのか？

第８章　発達──機械学習は赤ちゃんの育ちをなぞるか？

第９章　問題解決と推論──最適解探索はなぜ難しいのか？

第10章　判断・意思決定──IF─THENルールに収まらない心

第11章　身体認識──身体をもつとはどういうことか？

第12章　認知の人間らしさ──人間とAIはどこが違うのか？

私が執筆を担当させていただいたのは、第3章「感覚」・第4章「知覚」・第8章「発達」・第11章「身体認識」で、重要な古典研究から近年のホットトピックスへのつながりや面白さを意識してまとめました。書籍の内容を補足する資料が紹介されているウェブサポートもあります。

初学者向けの道案内となっていますので、これをきっかけに認知科学に興味を持ったり、学びを深めていただけたりすれば幸いです。