本専攻2年生の鈴木優初さん(松田ゼミ)が、東京電力ホールディングスの主催する、応募対象を限定しない(学生限定ではない)アイデアコンテスト (賞金総額300万円)に応募し、約200件の応募の中から10件のファイナリストに選ばれました。3/20の社会人を交えた本選が期待されます。

以下、鈴木さんからの入選報告です(本選前なので応募内容に関しては割愛してあります)。

1. 応募のきっかけ

元々コンテストに入賞したいという思いが強くあり、松田ゼミに配属が決まり、先生からの勧めもあり絶対何かコンテストに応募しようと考えていました。ちょうど松田先生が担当されていた「情報処理機器概論」の授業で、情報処理機器を用いたアイディアを考えプレゼンを行うという課題があり、そのアイディアを元に自分でコンテストを探して先生に相談し応募しました。最初は、このコンテストはアイディアの説明においても顧客価値や実現可能性、金銭面についても述べなければならなかったため、自分には難しそうと少し諦めかけていたのですが、先生から「とりあえずやってみなよ」との一言で勇気づけられました。

2. コンテストの概要

本コンテストは東京電力ホールディングスが主催し「あなたがデザインする都市、インフラ、生活におけるTEPCOの次世代サービス」を募集するものです。

応募するサービスに求める方向性として、(1)「実現可能で将来的に大きな市場(数百億円程度)が期待できること」、(2)「顧客価値を具体的に考えていること」、(3)「テクノロジーを活用していること」、(4)「電力会社としての親和性があること」、「具体性の高い提案であること」があげられており、[1]「電気に関連したサービス」、[2]「東京電力が持つリソースを活用したサービス」、[3]「電力会社として強みや意義があるサービス」という条件がありました。自分が考えたアイディアがどのような人をターゲットとし、どのような価値があるのか、実現方法、金額的な面も考え文章にまとめ、実現イメージの画像なども数枚提出しました。

3. 選考までにやったこと

アイディア企画のコンテストに応募することは今回初めての経験であり、最初はコンセプトの説明など何をどうまとめれば良いか全然分からず、松田先生に一回目に見せたコンセプトの説明の文章はとても沢山のご指摘をいただきました。今まで学校でアイディアを考える時間はあったとしても、自分が考えたアイディアのビジネス面についてまでは考えたことがなく、どのくらいの金額なら高い市場を得られるのか、どのくらいの品質があれば売れるのかなど先生からのアドバイスを沢山いただいてまとめたすえ、審査を通過することができました。次は、主催企業の方々の前でのプレゼンテーションとなります。松田先生からはこれまでも沢山アドバイスをいただき、何かで落ち込んだ時もとても前向きな言葉で励ましてくださいました。なので、沢山お世話になった先生の期待に応えられるよう全力で最終選考に挑みたいと思います!

12月14日、京セラコミュニケーションステム株式会社(KCCS)主催の「Sigfoxを使ったIoTアイデアコンテスト」の本選において社会情報学部情報デザイン専攻3年の山川祐美 さん(松田ゼミ)がプロトタイプ部門で「優秀賞(副賞10万円)」と「オーディエンス賞」の2賞を受賞しました。オーディエンス賞は会場で発表とデモを見た人が最もよいプレゼンテーションを選ぶ賞です。発表スライドはこここです。
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このコンテストは、KCCSが提供するIoTネットワーク「Sigfox」を活用した、生活を楽しく、便利で、快適にするアイデアを学生から募集したもので、Sigfoxの活用アイデアを競う「アイデア部門」と、プロトタイプを開発して本選でデモンストレーションを披露する「プロトタイプ部門」の2部門から成ります。各部門、最優秀賞1件、優秀賞2件です。
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本選は、53件の応募からアイデア部門8件、プロトタイプ部門6件がファイナリストとして選ばれ、KCCSの新宿オフィスで発表を行いました。今回、受賞したテーマは、Sigfoxで離れた家族同士を緩やかにつなげるというもので、プレゼンの内容に加え、その場で会場と友人の家をビデオ通話でつないだリアルタイムデモが高く評価されました。プロトタイプは、PythonとArduinoで開発しました。またここで得た技術的な知見をQiitaにも投稿しました。

<松田ゼミ-21 前へ>

社会情報学部情報デザイン専攻の松田ゼミではヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)の研究を行っています。HCIとは、人の心理的身体的特性、コンピュータ技術、社会環境などの関係を複合的に扱い、人がコンピュータをよりよく利用するためにはどのようなデザインが望ましいかを研究する分野です。

(1)「Sigfoxを使ったIoTアイデアコンテスト」のファイナリストに選出

松田ゼミ3年の 山川祐美さんが、京セラコミュニケーションシステム株式会社の主催する、「Sigfoxを使ったIoTアイデアコンテスト」(優勝賞金50万円)応募し、プロトタイプ作成部部門で書類審査を通過し、ファイナリストに選ばれ、本選への出場が決定しました。本コンテストは、IoTネットワーク「Sigfox」を活用した、生活を「楽しく」「便利で」「快適に」するアイデアを募集するコンテストです。本選は12月に行われ、そこでは実際にSigfoxなどを用いて、提出したアイデアをソフトウエアで実現しデモ、発表します。昨年度の同コンテストでは70の応募があり、ファイナリストは10名でした。現在、12月の本選に向けて、デモ開発のためにSigfoxなどのIoTのプログラミングを学んでいます

(2)「オージス総研ソフトウェアコンテスト」に4件(6名)が1次審査通過

オージス総研が主催するソフトウェアコンテスト「焦らないソフトウェアコンテスト」(優勝賞金50万円)の第1次審査に松田ゼミ3年の、栗山真優子、宮ひかる、石井柚歩、山口菜友、矢吹真菜、山川祐美さんの6名が通りました。本コンテストは「焦らないソフトウエア」に関連するソフトウェア(ITシステム)のユニークで革新的なアイデアを募集するコンテストです。次に2次審査があり、11月に本選になります。現在、6名は2次審査に向けて、1次審査に提出したアイデアをブラッシュアップしています。

いずれも、ゼミ生が自分で考え応募したものです。今後が期待されます。

 

昨年度卒業した松田ゼミ生(平野愛理、PFU所属)が、情報処理学会全国大会で発表した卒業研究の内容をさらに深め、「ヒューマノイド型ロボットを用いた褒める行為に着目した学習支援システムの試作と評価」という内容で、情報処理学会のコンピュータと教育研究会(148回研究発表会)で発表してきました。

開催場所は日本大学文理学部、参加者は35名程度、発表時間は20分、質疑は10分です。

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発表後、以下のような活発な議論がなされ、質疑時間が足りないくらいでした。

1. Pepperの3次元的な褒める動作と二次元の映像の褒める動作の影響の違いは何か?
2. ロボットが褒める利点、立体的なロボットが褒めると良いのか?
3. 今後の課題の長期評価におけるPepperの褒める動作の変化はどのようなものを考えているか?
4. 褒める動作を少し変えるくらいでは学習者の飽きを止めることはできないと思うがそこはどう考えているか?
5. 変なホテルはロボットを導入したが、最近はロボット以外で展開している。どう考えるか?

また、発表後、本研究と同じ方向性を持つ研究を行おうとしている筑波大学の大学院生と1時間弱ほど意見交換をし、議論を深めました。

報告者: 山下愛加(松田ゼミ 3年)

公共交通オープンデータ協議会が主催する「東京公共交通オープンデータチャレンジ」に応募し、東京地下鉄特別賞を受賞したので報告します。

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  1. 応募のきっかけ
    今回のコンテストの応募は、ゼミを通して、松田先生からこのコンテストを教えて頂いたことがきっかけです。コンテストを知ってから、公共交通オープンデータ協議会が、「東京」の公共交通を誰もがスムーズに乗りこなせるようにすることを目指し、公共交通関連データのオープン化を進めていることを知りました。私は、企画することに興味がありましたが、何より社会に出ると、公共交通オープンデータ協議会のように「誰かのために何かを考えること」はとても大切なことでやりがいも感じられると思ったので、応募することにしました。
  1. コンテストの内容と開催概要
    東京公共交通オープンデータチャレンジは、首都圏の様々な公共交通機関のデータを公開し、「東京」を応援するアプリケーションやアイデアの募集するコンテストでした。アプリケーション部門とアイデア部門がありましたが、私は、公共交通オープンデータを活用した新しいアプリケーション、サービス、ビジネス等のアイデアを募集する「アイデア部門」に応募しました。主催: 公共交通オープンデータ協議会
    共催: INIAD cHUB(東洋大学情報連携学部 学術実業連携機構)、東京大学大学院情報学環ユビキタス情報社会基盤研究センター、CPaaS.ioプロジェクト
    特別協力: 東京地下鉄株式会社、東京都交通局、東日本旅客鉄道株式会社
    協力: 小田急電鉄株式会社/京王電鉄株式会社/京成電鉄株式会社/京浜急行電鉄株式会社/ 西武鉄道株式会社/東京急行電鉄株式会社/東京臨海高速鉄道株式会社/ 東武鉄道株式会社/株式会社ゆりかもめ/小田急バス株式会社/関東バス株式会社/ 京王電鉄バス株式会社/ジェイアールバス関東株式会社/西武バス株式会社/ 東急バス株式会社/西東京バス株式会社/全日本空輸株式会社/ 東京国際空港ターミナル株式会社/成田国際空港株式会社
    オープンデータ・パートナー 一般社団法人オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構(VLED)、国土地理院、気象庁、文化庁、公益社団法人 全国公立文化施設協会
    後援: 内閣官房IT総合戦略本部、総務省、国土交通省、東京都、気象ビジネス推進コンソーシアム
  1. 応募内容

・応募タイトル:「各駅の魅力を知ることが出来る電車内窓ビジョン広告」

・応募作品の説明: 現在、電車は日本を代表する交通機関の一つです。多くの人が利用する交通機関だからこそ電車は非常に効果の高い広告媒体ですが、現在はポスターなどの静的広告が多く、動きによって宣伝効果を高める動的広告は数が少ないのが現状です(図1-1)。また、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでは、世界中から色々な国籍、年齢、職業、身体特性を持つ方が、東京を訪れるために電車を利用します。そこで、「東京の駅の魅力を知ってもらうこと」を目的に、電車の窓を使った「窓ビジョン広告」を提案しました。

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1-1 現在の電車

「窓ビジョン広告」は、図1-2のように電車の走行中に車両の窓全体に、次の駅の人気観光スポット(渋谷のスクランブル交差点など)が写真で前から後ろへ流れるように映し出されます。


1-2 窓ビジョン広告(スクランブル交差点)

写真はInstagram、Twitterなどで募集し、日替わりで投影します。また、通学・通勤者が多い朝の限られた時間帯では、図1-3のようにお店の当日限定クーポンを窓に流し、そのクーポンを写真に撮ってお店で見せることで割引がされます。

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1-3 窓ビジョン広告(お店のクーポン)

本提案により、大画面での投影によって大きなインパクトを与えられるだけでなく(図1-4)、観光や通勤・通学に楽しさも加えられると思います。また、『世界一複雑とも言われる「東京」の公共交通を誰もがスムーズに乗りこなせるようにすること』の手助けをすることが可能になると思います。

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1-4 吊革に捕まった時の目線から見た写真の大きさ

コンテストの経緯は以下の通りです。
2017/12/27 企画することに興味があると、ゼミ面談で松田先生にお話しました。
2018/1~3  松田先生にコンテストを教えてもらい、アイデアを考え始め、アイデアの内容について相談にのってもらいました。
3/13  コンテストへ応募しました。
4/23  メールで入賞結果をいただきました。
5/15  表彰式とレセプションパーティーに出席しました。

  1. 「窓ビジョン広告」に込めた思い
    今回提案した「電車内窓ビジョン広告」は、自分の日々の生活から考えたものです。応募するにあたってアイデアを考えていたある日、私が通学のために利用した電車の中で、電車内は多くの人が乗っていて、色々な人が同じ場所で、それぞれの気分で過ごす特別な空間だと思いました。幸せな気分の人はより楽しく、たとえ辛い気持ちであっても、電車に乗って幸せな気分になれる素敵な広告があるといいなと思い、窓ビジョン広告の考えに至りました。次に降りようとする駅がある時、目的とする駅の魅力ある写真が窓を流れる広告は、きっと誰もを幸せな気分に出来るのではと思います。また、本提案により2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでは、世界中から多種多様な国籍、年齢、職業、身体特性の方が、東京を訪れるために、多くの人が幸せな気分になれるのではないかと思います。これらの私の思いが伝わってくるような広告として提案が出来ていたらとても嬉しく思います。
  1. 最後に
    今回のコンテストは、私以外の入賞した方々の作品の驚くようなアイデアにとても刺激を受けました。また自分以外の考えを知ることは、とても勉強になりました。途中、自分に自信が持てず不安に思ったこともありましたが、松田先生をはじめとする応援し支えてくださった方々のおかげで、まだまだな私でもここまで進むことが出来ました。これからも様々なことに挑戦し、諦めず頑張っていこうと思います。本当にありがとうございました。

報告者: 植田智恵美(松田ゼミ)

卒業研究として行った「ARを用いた「見て操作する」システムの試作と評価」を、3月15日、早稲田大学で開催された第80回情報処理学会全国大会で発表し、学生奨励賞を頂きましたので報告します。受賞理由は以下です。

  • 家電機器を操作する研究は今後重要である。
  • 実装から評価までをしっかり行っている。
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論文はこちらをクリックしてください。

1.情報処理学会に関して

情報処理全般にわたる分野の調査・研究を目的とした学会で、全国大会は情報処理学会が年1回(春季)開催する学会最大のイベントです。大会では最新の学術・技術動向や情報に関する新しい研究成果やアイディア発表を通し意見交換・交流が行われます。

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2.発表内容

今日、電化製品を含む様々な機器がIoT化されつつありますが、機器の操作方法は機能・設置場所に応じ様々です。例えば、天井の蛍光灯の照明はスイッチが操作対象(照明)と離れた場所にあり、どのスイッチがどの照明を制御するか分かりにくい、また、操作対象にスイッチがついている電気スタンドなどでは、手の届く範囲にない場合、スイッチを消しに行く必要があります。

このような不便さを解決する方法として、リモコンがありますが、リモコンは置いた場所を忘れたり、複数個使用していた場合は、電化製品ごとにリモコンを判断して使い分けるという使用上の負荷が生じます。今後、ARの発達に伴いHoloLensのようなカメラ付きのシースルー型の眼鏡の普及が予想される中、本研究では、これまで提案してきた「見て操作する」方式を、ARを用いて開発したシステムを使用して実験を行い、評価しました。

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本システムは、Processingで開発し、AR用ライブラリとしてNyAR4psgを使用、電化製品の操作にはArduinoに赤外線LEDを搭載して用いました。本システムを起動し、電化製品に付けたマーカを認識するとタブレットの画面にカメラに映った電化製品とその操作ボタンが表示され、それをタッチすることで機器のON・OFF操作ができます。様々な機能の付いた機器では、各機能に対応するコントロールを表示し、制御する機能を持ちます。

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本システムの評価は、20名の本学の学生を対象に、本システムと複数のリモコン、学習リモコンを用い3つの照明器具を制御する実験を行いました。実験では、それぞれの試行における操作時間を計測し、最後に使い易さや操作に関するアンケートを行いました。

実験の結果、3つの器具の操作にかかった平均時間は、本システム(15.2秒)が最も短く、次いでリモコン(16.5秒)、学習リモコン(71.65秒)となりました。

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この結果から、本システムとリモコン、本システムと学習リモコンの操作時間に関してt検定を行ったところ、本システムとリモコンとでは有意差は認められませんでしたが、学習リモコンとでは有意差が認められました。一方、本システムとリモコンとでは有意差が認められなかった原因は、今回の実験ではリモコンを手元に並べた状態でON・OFF操作だけを行ったためと考えられ、様々な種類のリモコンが散在していたり、他の機能を操作する実環境では差が出るものと考えられます。

また、アンケートの結果から、3つの操作方法(本システム、複数のリモコン、学習リモコン)の中で本システムが最も使い易かったと80%が感じており、ユーザー体験としては良好なものであることが分かりました。

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以上より、「見て操作する」方式を使用した本システムは、他の方法と比べ最も早く操作出来た人が多く、アンケートからも被験者に受け入れられる可能性が高いということが分かりました。今後の予定としては、本実験では簡易評価のため視覚的なマーカと赤外線による機器操作を用いましたが、マーカは、赤外線マーカなど目に見えないものに変更、機器の操作もIoT化を前提にネットワーク経由で行えるようにすることなどがあげられます。また、ネットワーク上に機器の状態管理サーバを置くことで、複数の人が同一機器を操作したしたときに機器の状態をUIに反映することが可能となります。

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3.
発表に関して

全国大会当日は、午前の部で発表を行いました。初めての学会発表で、私が参加したセッションの中でもトップバッターだったということもあり、とても緊張しましたが、無事に発表を終えることができました。発表後3人の方から質問、コメントをいただきました。

  • 複数の電化製品のマーカが画面の中にあった場合はどうなるのか?
  • 最終的にはHoloLensのようなHMDで研究をするのか?HoloLensにはこのような研究を行うのに適したライブラリがある。
  • 被験者は学習リモコンを使ったことがあるのか?無い場合は、練習はしたのか?
  • Sonyが出しているタッチパネル型の学習リモコンで評価するとよい

等の質問以外にも、新たなアイディアや知識も得ることができ、とても充実した15分間となりました。

4.終わりに

3年次の後期から本研究を始め、システムの制作で思い通りにいかないこともありましたが、ご指導をいただきました松田晃一教授、非常勤講師の永田雅人先生、実験やアンケートに協力して下さった松田ゼミのメンバーをはじめ多くの方々の協力によって、今回の発表を成功させることができました。発表後、他の大学の方々から面白い研究だったというお言葉をいただき、評価していただけたことを非常に嬉しく思います。また、他の大学の方の研究も聞くことができ、視野を広げることができました。このような素晴らしい経験をさせていただきありがとうございました。この経験は今後の生活の中でも活かしていきたいと思います。

報告者: 平野愛里(松田ゼミ)

卒業研究として行った「 ヒューマノイド型ロボット“Pepper”を用いた学習支援システムの 試作と評価 」を、3月13日に早稲田大学で開催され第80回情報処理学会全国大会で発表してきましたので報告します。論文はここをクリックしてください。

1.情報処理学会に関して

情報処理全般にわたる分野の調査・研究を目的とした学会で、全国大会は情報処理学会が年1回(春季)開催する学会最大のイベントです。大会では最新の学術・技術動向や情報に関する新しい研究成果やアイディア発表を通し意見交換・交流が行われます。

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2.発表内容

近年のヒューマノイド型ロボットの性能は人工知能の発達に伴い著しく向上し、近い将来、このようなロボットが家庭内に家事以外にも勉強を支援するようになると考えられます。従来の勉強法には暗記やリビング学習、スマホ勉強法などがありますが、これらは基本的に、進捗を管理したり、解答の正否が分かるだけのものが多く、単調な学習の繰り返しになりやすかったり、飽きやすく継続しにくいという問題があります。本研究では、学習を褒めるという行為に注目し、家庭内にヒューマノイド型ロボットが居る環境での学習支援に関し、Pepperを用いて開発した学習支援システムを用いた実験・評価をしました。

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本システム開発は、ChoregrapheでPepperのアプリケーションとして開発し、テストと採点システムの開発はHTML5とJavaScriptで行いました。

システムを起動すると、Pepperが挨拶と説明を発話し、テストを胸タブレットに表示します。ユーザは胸部タブレットに表示された問題を解き、解答作業が終了すると結果を表示、Pepperが得点に応じて三次元的な「褒める」動作を行い、応援メッセージを発話します。動作と応援メッセージは得点ごとに異なります。

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本システムの評価は、24名の大学生を対象に12名ずつ2グループに分けてテスト問題を解く実験を行いました。グループAは紙の問題用紙と本システムでPepper、グループBはタブレット端末上のテストシステムとPepperで解いてもらいました。タブレット端末にはPepperで動いているテストシステムと同じものが動いており、音声で褒めるだけな点が異なります。テストは2017年のITパスポートから10問を選び被験者ごとに異なるものを使用しました。どちらのグループもテストの解答から答え合わせまでの時間の計測を行い、テスト終了後、被験者にアンケート(4項目)を実施しました。

テストの解答時間の平均は、タブレットと本システムとでは差があまりなく、紙テストは1分ほど長く、これは答え合わせの時間と考えられます。

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学習の継続性本システムと紙のテストでは75%が本システムの方が継続できそう、本システムとタブレット端末では、88%が本システムの方が継続できそうと回答しました。これは、Pepperが発話を交えて褒める動作が学習者に影響したためと考えられます。

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学習の達成感本システムと紙テストでは、58%が本システム、本システムとタブレット端末では、83%が本システムの方が達成感を感じていたことが分かりました。本システムと紙との差が大きくないのは、従来の解答を紙に書き込むという作業に伴う達成感に起因するものと考えられます。

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問題の解きやすさ本システムと紙テストでは67%が本システムの方が解きやすいと感じ、本システムとタブレット端末では問題の解きやすさは同じでした。これは、紙との比較では、本システムの解答作業がPepperのタブレットをタップするだけで済む簡易さに起因するものと考えられます。

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褒められた感テスト後の声掛けで褒められたと感じたのは70%の人がタブレット端末よりも本システムと回答しました。音声だけのタブレット端末に比べ、人型をしたPepperの褒める動作が、学習者により褒められているという印象を与えたものと考えられます。

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また、自由記述欄からは、「Pepperが出来によって声をかけてくれるので継続しても飽きないと感じた」、「Pepperの動作が人間のように感じ、人に見られている気がして集中できるような気がした」などの意見が得られ、Pepperの身体性が影響していることが分かりました。

3. 発表に関して

全国大会当日は、大会初日の午前の部で発表を行いました。当日までの練習の甲斐あって、とても緊張したものの練習通りに発表することができました。発表後には3人の方から質問、コメントをいただきました。

  • Pepperの行動を分岐させるのは点数で行っているのか?
  • タブレットで動いているシステムはPepperのとどこが異なるのか?
  • 実験には、男子も入れた実験をやってみるとよい。高齢者でやっても面白いかもしれない

4.終わりに

発表では想定していなかった質問もあり、緊張しましたが、何とか回答して無事に発表を終えることが出来ました。今回の学会発表では、他の学生の発表を聞けたり、研究を褒めていただいたり、自分にとってとても良い経験になりました。今回の経験を、これからに生かしていきたいと思います。

報告者: 狩野麗羅(松田ゼミ)

卒業研究として行った「心拍の可視化システムの試作とコミュニケーションに与える影響の評価—図形、光、振動を用いて」を3月13日に早稲田大学で開催され第80回情報処理学会全国大会で発表してきましたので報告します。論文はここをクリックしてください。

1.情報処理学会に関して

情報処理全般にわたる分野の調査・研究を目的とした学会で、全国大会は情報処理学会が年1回(春季)開催する学会最大のイベントです。大会では最新の学術・技術動向や情報に関する新しい研究成果やアイディア発表を通し意見交換・交流が行われます。

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2.発表内容

今日行われている遠隔コミュニケーションは、電話以外にも、SNS、チャット、LINE等を用いたものなど多彩になってきています。また、インターネットの発達により様々な情報を伝えられるようになってきていますが、これらのツールが伝える情報は音声や文字、画像などが主であり、それ以外の対話者の情報はプロフィールや写真等の静的な情報が多いままです。一方で、対話者そのものの動的な情報を伝える遠隔コミュニケーション方法にTV電話がありますが、これは必要以上に情報を伝え過ぎる点で上記のツールに比べて普及していません。

本研究では簡易に対話者の動的な情報を伝える手段として対話者の心拍に注目しました。心拍は人の精神や体の状態がよく現われ、心拍数は気分と関係することが分かっています。本稿では、遠隔コミュニケーションに心拍を、図形のアニメーション、光、振動の3方法で可視化するシステムを導入・評価しました。

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本システムの評価方法は20名の女子大学生を対象に行いました。2 名 1 組で、部屋A、部屋Bに分かれ行い、電話を用い会話内容は指定せずに5分間会話、実験中に会話が心拍と連動していると感じた際にマウスのクリックをお願いしました。最後にアンケートを行いました。

実験の結果、心拍の可視化方法として、分かりやすかった可視化方法は、振動65%、アニメーション30%、光5%となりました。この結果から視覚情報だけでなく振動を聴覚でも感じる事が出来たため振動が一番となったことが分かりました。

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アニメ・光・振動の3つの可視化方法として、どれがコミュニケーションに影響したかの問いに関しては、アニメ、振動が80%と同数となり光が55%となりました。この結果から、アニメ、振動が同じなのは、可視化表示が話題の盛り上がりと連動していると感じられたためという事が分かりました。

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心拍と連動したと感じたクリック回数の総数では、振動>光>アニメの順となりました。振動や光の方がアニメーションよりも会話と連動している印象を与え易いことが分かり。

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理由として、振動や光の方がアニメーションよりも会話を妨げずに情報を取得し易いと考えられます。

本システムを体験し、コミュニケーションに違いが出たかの問いに対して、違いが出たと感じた、少し感じたのは100%となりました。結果から、可視化表示を利用し、積極的にコミュニケーションをとることが分かりました。

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また、自由記述欄からは、「日常生活で会話しているときには相手の心拍は分からないので、それらが可視化されて見ることができ、とても面白かった」、「話の流れによって心拍の変動を見ることが出来て楽しかった」、「話し相手の心拍が可視化されることによって相手の状況が読めるのは単純に面白いと感じた」などの意見が得られ、本体験が「楽しい・面白い」ものと感じていたことが分かりました。

3.発表に関して

全国大会当日は、午後の部で発表を行いました。とても緊張しましたが、当日までに何度も練習を行ってきたので何とか練習通りに発表することができました。発表後3人の方から質問、コメントをいただきました。

  • 人によっては心拍を相手に伝えることを不快に感じるのではないか?
  • 円による可視化は直感的なのか?グラフの方が直感的では?
  • 振動モーターを使ってどのよう遠隔コミュニケーションを考えているのか?

想定していた質問もありましたが、緊張してしまいうまく答えることができず、もっと自分の研究に対して何でも答えられるようにしないといけないということを実感しました。

4.終わりに

3年の秋ごろから研究を本格化し、システムの制作や実験で大変な時期もありましたが無事に発表を終えることができました。発表後、他大の教授から面白い研究だったと仰っていただき、自分の研究を他の学生などに知ってもらうとても良い経験をさせていただきました。この経験を社会でも活かしていきたいと思います。

 

 

 

 

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上映に先立ち制作意図などを説明する学生たち

 

2017年12月16日(土)に東京ビッグサイトで行われた「有明・冬フェス2017 東京国際プロジェクションマッピングアワードvol.2」。昨年に引き続き堤ゼミではゼミ活動の一環として3年生11人のチーム「アントルメ」が作品を応募。第1次選考(予選)を通過して、同アワードに唯一の女子大学チームとして出場しました。このアワードには全11チームが参加し、6,300人を超す来場者を得て大いに盛り上がりました!

「Come on ―四季の世界―」と題した作品は、季節感に富む家紋のデザインを日本の四季の情景に溶け込ませるというコンセプトで、休日返上でおよそ4カ月間かけて制作しました。日本の家紋には草花や器物などのモノ、そして生活や自然に関係があるコトなどが図案化されていて、形状や配置に関していくつかの共通特徴があります。また、ときに立体的であったりだまし絵のようであったりもします。この古のデザイナーたちが家紋にあらわした意図をくみつつ、変化に富んだ日本の四季の情景を表現できたらと考えました。色や動きでエンターテイメント性を持たせ、見ている人に分かりやすい作品を目指しました。

授業で学んできた3DCGや映像編集などのスキルを駆使しましたが、最終映像の計算に、時には実習室のPC72台を一気に使って何時間も計算することもありました。

シーンをチームで議論する
シーンをチームで議論する

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実習室のPCすべてを使って最終映像の計算

 

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①家紋の砂時計が動き始める

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②アイソメ的だまし絵と家紋

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③はじける和柄の家紋

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④伸び始める蔦(春への序章)

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⑤春の息吹

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⑥梅とウグイス

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⑦初夏の光のフレア

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⑧夕暮れのまわり燈篭と花火

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⑨散りゆく紅葉

秋2s
⑩月とウサギとススキ

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⑪降りしきる雪

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⑫フィナーレ

 

上映後の懇親会で、作品の講評を審査員の方がたに伺いました。皆さんに家紋と四季という企画テーマは良かったと言っていただけました。ただ、作品に軸あるいはストーリーがなかった、盛り上げに欠けたという意見もいただきました。学生作品では、もともと技術は期待されていなく、企画力やアイデアや表現力が大切であるとも伺いました。今回も制作前にアイデアを練る時間が少なかったことは確かで、また、デザイン力なども含め学ばなければならないことは多々あると実感しました。

なお、TBSの情報番組からは事前および当日取材を受け、12月17日に放送されたTBSテレビの情報番組「『日曜Nスタ』Sunトピ」の中で、“季節感と家紋をテーマに、これをあわせる仕掛けが随所に見られた作品”として取り上げていただきました。

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当日取材を受けるゼミ生たち

 

ともあれ、経験したからこそ得られた様々な気づきや教えを今後に生かすべく卒業研究に向かってほしいものです。長期間にわたってご苦労様でした。

最後に参加した学生の感想を記します。

パソコンの画面で動画を観るのと東京ビッグサイトの大きな壁に投影された動画を観るのとでは見え方が大きく異なる、ということを自分達で制作した動画を通じて知ることができてよかったです。(N.N.)

知識も技術もほぼゼロからのスタートで不安もありましたがメンバー達と制作している時間はそれ以上に楽しいものでした。当日、投影された自分達の作品を見て心から参加してよかったと思える良い経験になりました。(M.I.)

日々、より良い作品になっていくのを肌で感じ、お互い意見を言いながらも満足のいくものができました。なによりもチームのみんなと協力し、本気で取り組めたことは、大学生活の中で良い経験となりました。(A.M.)

今回、参加して感じたことは、チームの大切さでした。このプロジェクトには多くの技術が必要とされているのにもかかわらず最後まで乗り切ることができたのは、一重に役割を分担して協力したチームのおかげでした。(M.I.)

私にとって今回の出場は大きな挑戦でした。最初は何も分からず苦労も多々ありましたが、チームで一つの作品を作り上げる楽しさを知りました。この経験を今後就職活動や社会人生活に活かしていけたらと思います。(A.K.)

夏頃から一生懸命作ってきた作品が東京ビッグサイトという大きな建物に投影されたのが単純にとても嬉しかった。何度も何度も繰り返し見てきたはずの映像がその日はとても綺麗でかっこよく見えた。(N.T.)

去年の夏ごろからゼミのみんなで力を合わせて作ったプロジェクションマッピングが、東京ビックサイトに映し出された時は、本当に感動しました。大変なこともあるけれどやってよかったと思いました。(S.T.)

何もわからない状態で始まった制作でしたが、お互いに支え合いながら全員で一つのものを作るという大変ながらやりがいのある作業でした。ビッグサイトに映し出される自分たちの作品を見たときはとても感動しました。(H.M.)

プロジェクションマッピングの作成にあたって、知識もあまりないまま始めましたが周りの助けを借りながら作り上げることができました。作り上げた瞬間の達成感はもちろん、上映会で投影された時の感動は、言葉に表せないほどのもので、みんなで一つのものを作り上げるということは、私の中で大きな経験となりました。(M.N.)

TPMAは堤ゼミに入る前から参加したくて、参加すると決まったときはとても嬉しったです。実際に取り掛かってみるととても大変でしたが、東京ビックサイトの壁面に投影されたときに得た達成感は計り知れなかったです。(M.S.)

様々な苦労もありましたが、終わった後は今までにないほどの達成感を感じました。めったにできない体験ができたので参加できてよかったと思います。(Y.S.)

集合写真s
チーム「アントルメ」

 

詳細は大学のお知らせサイトをご覧ください。
〇大妻女子大学・お知らせ―2017年12月21日「家紋で日本の四季を表現したプロジェクションマッピングが投映 社情・堤ゼミ」
http://www.otsuma.ac.jp/news/2017/20171221161937
〇TBS web『日曜Nスタ』Sunトピ・バックナンバー
http://www.tbs.co.jp/tenki/suntopi20171217.html
〇電通報
https://dentsu-ho.com/articles/5719

<松田ゼミ-14 前へ>

社会情報学部情報デザイン専攻の松田ゼミでは、地域連携プロジェクト「ヒューマノイドロボットPepperによる地域児童の参加・コミュニケーション体験型イベント」の活動の一環として2016年11月15日に唐木田児童館で子供達を集めPepperの体験イベントを開催しました。

1. 唐木田児童館との連携イベント

近年の機械学習やAI(人工知能)の進展により、近い将来ますますロボットやAIが地域社会の日常生活に欠かせない身近な存在になっていくことが考えられます。本プロジェクトでは、多摩市立唐木田児童館と連携し、たくさんの児童にロボットとの共生のあり方を考える場を提供する体験型イベントを開催しました(11月15日)。唐木田児童館では、平成27年にも地域連携イベントとしてPepperによる「ようかい体操」を開催し大変好評でした。

今回も、児童館の三枝館長にアドバイスとご協力をいただきながらイベントの設定を進めてきました。児童館には、イベントのポスターと告知用の広報誌を作成していただき(図1)、事前の申し込み受付や参加者の把握などを行っていただきました。

パンフレットs
図1 児童館ポスター

イベントは準備段階からPepper 2台を設置し、自然な動作をしたり、音声・人物認識で人の方向を向くように設定しておいたので、Pepperの周りに子供たちが集まり、Pepperに「こっちを向いて!」や「ペッパー!」と話しかけたりするなど興味津々でした(図2)。最初のうちは子供たちがイベント中に集まってくれるか少し心配していましたが、学校を終えた子供たちが徐々に駆けつけてくれました。

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図2 イベント開始前の様子

2. ゼミ紹介・ロボット講演・Pepperクイズ大会

イベントでは最初に、松田ゼミの研究紹介や横浜国大の永田氏によるロボットについての講演を行いました(図3)。年少さんや低学年児童らにとっては、用語などが少し難しいところもあったかもしれませんが、みな熱心に聞いてくれました。

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図3 松田ゼミの研究紹介とロボットについての講演

その後、Pepperが中心となってクイズ大会を実施しました(図4)。今回もゼミ生11人が中心になって、児童らにロボットに対する親近感や興味を持ってもらい、多学年(年少~小6)の児童が楽しめる参加型のクイズ大会を企画しました。イベントの流れは、絵コンテやリハーサルなどを繰り返すことで確認し、できるだけ違和感がなくなるようにPepperのイベント用のプログラムを開発しました。

クイズの形式は、Pepperが音声で出題した後にジェスチャでカウントダウンし、児童らがその間に正解のエリアに移動、その後、Pepperが正解を発話するものです。移動時やPepperによる正解発表時には児童らは大変盛り上がっていました。

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図4 Pepperクイズ大会

クイズ大会の後は、質問タイムを設けました。子供たちは次々に手を挙げて、「ペッパーは歌を歌えるの?」、「ペッパーはどうやって動いているの?」といった質問をし、ロボットに対する興味の高さが伺えました(図5左)。最後に、子供たちに今回のイベントに関するアンケートを記入してもらいました(図5右)。アンケートを提出するときには、ゼミ生らが作成した「Pepper認定証カード」を渡しました。

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図5 質問タイムとアンケート

3. アンケートの結果

イベント後のアンケート結果より、小学1・2年生が59%を占め、88%がイベントを楽しみ、92%がまた来たいと答えていました(図6)。

グラフaグラフb

グラフcグラフd

図6 アンケート結果1

図7左に、全5問のクイズの正解数のグラフを示します。クイズは、低学年児童でも答えられるような内容(例えば「パンダのしっぽは黒いか白いか?」)を、ゼミ生らが相談して決めました。難易度のバランス的にはちょうど良かったのではないかと思います。

グラフgグラフh

図7 アンケート結果2

図7右は、Pepperが自宅にあるとどう思うかについてのアンケート結果です。大半の子供たちが「Pepperが自宅にあると楽しそう」と答え、「楽しくなさそう」と答えている児童は一人もいなかったことから、Pepperなどのロボットに対して親近感を持っているのではないかと考えられます。

4. 最後に

今回のようなイベントでは、自由奔放な児童らの対応や、その場の「空気を読んだ」指示出し、どのタイミングで次のアクションに移行するかなどが重要ですが、Pepperやその他のロボットAIにとっては現状では難しいため、今回はサポートのゼミ生らが行いました。 今後は、そのようなイベント構成要素をどれだけロボットに組み込んで自動化できるかが課題であると考えています。

ご協力頂いた唐木田児童館の館長の話によると、子供たちはイベントの次の日から早くも「ペッパーは次いつ来るの?」といった質問があったそうで、期待の高さと興味がうかがえます。次世代を担う地域児童にテクノロジーを自然な形で紹介し、興味を持った児童らが将来的に地域社会の活性化につなげてくれることを期待したいと思います。

●司会: 新保楓
●ビデオ、カメラ撮影係: 竹畑柚希・藤田夏海・藤川瑞生
●パネル提示係: 大滝美幸・藤吉綾乃
●児童の対応、誘導係: 伊藤有紀・今田歩実・大滝美幸・藤巻佳純・松下彩