情報デザイン専攻では、はじめてプログラミングを学ぶ1年生向けに「プログラミング入門」という授業があります。この授業では、図形やアニメーションを描きながら、楽しくプログラミングを学ぶことができるProcessingと呼ぶプログラミング言語を使用しています。

平成30年度にも最後の3回の授業時間を使ってプログラミングコンテストを実施しました(これまでの結果はこちらからご覧になれます。第1回コンテスト第2回コンテスト第3回コンテスト第4回コンテスト第5回コンテスト)。平成30年度のコンテストのテーマは「過去と未来」にしました。物語性や変化を入れ込んだ、動きのあるインタラクティブな作品作りに結び付けてほしいとのねらいがありました。

こうして1年生全員が取り組んだコンテンストですが、平成30年度もProcessingのアニメーションを駆使した素晴らしい作品が多数制作されました。その中から教員3名による審査の結果、優秀賞(ゴールド)2件、優秀賞(シルバー)2件を選出しましたので、ご報告いたします。

受賞されたみなさん、おめでとうございます。また、惜しくも受賞できなかった方の中にも素晴らしい作品が多くありました。是非、これからも楽しんでプログラミングを続けて欲しいと願っております。

以下の受賞作品の画像をクリックすると、その作品が別タブが開きます。画面を一度クリックしてから、マウスやキーボードで操作して下さい。スマホのタッチには対応していない場合がありますので、必ずPCでご覧下さい。Processingで制作されたコードは、processing.jsライブラリでWebページ上で動くように変換しております。


【優秀賞(ゴールド)】

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作者のコメント:映写機から映される6つの情景は、いずれも多くの女性が通ずる場面をセピア調で再現しました。全ての顔が白抜きになっているのは、皆様の顔をあてはめてみていただきたいと考えたからです。また「過去と未来」というテーマから連想して、赤子の未来、妊婦の過去だけでなく、まだ顔の見えない胎児の未来が最初のシーンに繋がるようにしました。


【優秀賞(ゴールド)】

eisyaki

作者のコメント:ジブリ映画のopで出てくる映写機を回すおじさんをヒントにムービーっぽく仕上げました。こだわりは映画がほんとに始まるかのように3、2、1のカウントダウンからスタートさせて、ワクワク感をひきたたせたことで、これは毎週の課題で得た知識を応用してコードを作りました。また、この作品は全てrect(30,50,50,60)など座標指定して図形を作って人や風景、物を表してるのがこだわりです。8ビットのようなデジタルらしい雰囲気で揃えたかったので頑張りました。プログラミング初心者で最初は全然分からなかったのですが、難しいコードを理解して自分で応用してアニメーションを完成させた時の達成感がとても大きかったです!2年生でも頑張ります!


【優秀賞(シルバー)】

FutureandPast

作者のコメント:「過去と未来」というテーマが発表され、その時私はゲームを作りたいと思っており、ゲームを作るとするならばどういった形にすべきか、どうのようにテーマと関連付けるかと思案しました。最終的にはクラスメイトと話し合い、先生にご教授いただきながら制作しました。このゲームは過去と未来のステージがあり、方向キーを操作しながら人間が穴を避けながらゴールまで走るゲームです。ポイントを取る判定と穴に落ちる当たり判定の調整に苦労しました。また、操作がわかりやすい・しやすいように心がけました。今後はこのゲームの改良・改善はもちろん、Processingを含めたプログラミング言語の勉学に励みたいと思います。


【優秀賞(シルバー)】

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作者のコメント:テーマが昨年度よりはっきりしていたということもあり、どのようなものを作るかは想像しやすかったです。私はプログラミングを作るのがあまり得意ではないので、自分の得意な絵で表現していこうと思い、今回このような作品を作りました。1年前までは自分が1からこのような作品を作るとは思っていなかったのでとてもいい勉強になったかと思います。勉強不足のためできないことも多く悔しい思いもしましが、今回この賞に選ばれたことを今後の糧にしてさらに勉強に励んでいきたいです。


<松田ゼミ-20 前へ>

昨年度卒業した松田ゼミ生(平野愛理、PFU所属)が、情報処理学会全国大会で発表した卒業研究の内容をさらに深め、「ヒューマノイド型ロボットを用いた褒める行為に着目した学習支援システムの試作と評価」という内容で、情報処理学会のコンピュータと教育研究会(148回研究発表会)で発表してきました。

開催場所は日本大学文理学部、参加者は35名程度、発表時間は20分、質疑は10分です。

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発表後、以下のような活発な議論がなされ、質疑時間が足りないくらいでした。

1. Pepperの3次元的な褒める動作と二次元の映像の褒める動作の影響の違いは何か?
2. ロボットが褒める利点、立体的なロボットが褒めると良いのか?
3. 今後の課題の長期評価におけるPepperの褒める動作の変化はどのようなものを考えているか?
4. 褒める動作を少し変えるくらいでは学習者の飽きを止めることはできないと思うがそこはどう考えているか?
5. 変なホテルはロボットを導入したが、最近はロボット以外で展開している。どう考えるか?

また、発表後、本研究と同じ方向性を持つ研究を行おうとしている筑波大学の大学院生と1時間弱ほど意見交換をし、議論を深めました。

<松田ゼミ-19 前へ>

社会情報学部情報デザイン専攻の松田ゼミでは、2018年9月19日、地域連携プロジェクトの一環として多摩市立唐木田児童館と協力したイベントを実施しました。プロジェクトのテーマは「地域の子どもたちが体を動かして仲間と遊べるロボット中心の遊び環境づくり支援」で、児童館の子供達が楽しめるようなイベントをヒューマノイドロボット「ペッパー」を中心に行いました。

1. 地域活性化と人工知能・ロボットの活用

子どもの成長環境において「遊び」は重要な役割を果たしていますが、近年の子どもたちは少子高齢化社会やポータブルゲーム機の普及などにより多人数や多学年に渡る友だちと一緒に遊ぶ機会が年々減少しています。また社会的には、そういった人間的活動に対して人工知能やロボットといった先端技術を活用することが求められてきています。そこで本プロジェクトでは、地域の児童たちが集まりロボットを中心として多人数で身体を動かして遊べる環境を提供することで、地域児童や保護者、児童館、松田ゼミなどが連携した地域活性化を目指しています。

本プロジェクトでは、いかに児童らにロボットを受け入れられるかに重点を置き、ロボットを人間らしく親しみやすいと感じ、普段はあまり運動しないゲーム好きの子でも進んで参加したくなるようなイベントとして、3台のペッパーを中心とした全員参加型のクイズ大会を行いました。

児童館には図1のようなポスターと告知用の広報誌を作成していただき、事前の申し込み受付や参加人数の把握などを行っていただきました。

 
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図1 児童館の広報誌(左)とポスター(右)

2. ペッパークイズ大会開催に向けた準備

イベント開催までの準備期間には、児童館の三枝館長にアドバイスとご協力をいただきながら、打ち合わせやリハーサルなどを進めてきました。松田ゼミでは今までにも唐木田児童館と協力したイベントを行ってきています。2015年にはペッパーの「ようかい体操」、2017年にはクイズ大会の開催し大変好評でした。2017年のクイズ大会が1台のペッパーが進行していたのに対して、今回のクイズ大会は3台のペッパーがお互いに協調しながら進行していくというシステムでした(図2)。

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図2 ペッパー3台のリハーサル

3 唐木田児童館でのイベント実施

今回は40名の児童が参加してくれました。イベント当日は、最初に児童らに対して松田ゼミの紹介、ロボットについての講演(外部講師)を行いました(図3)。講演の内容は、ペッパーを含めたロボット全般が活躍している分野の紹介や、ロボットが児童らの生活にとってこれから欠かせない身近な存在でなっていくというものでした。


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図3 松田ゼミの研究紹介とロボットについての講演

その後、児童らに対してペッパー3台による全員参加型クイズイベントを実施しました。全体の流れは、ペッパーがクイズ問題を発話してカウントダウンを行い、その間に児童らが選択肢を表示している2台のペッパーのエリアに移動する形式で(図4左)、正解した児童には学生らが正解シールを配布しました。正解発表では、正解した児童らがとても喜んでいました(図4右)。


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図4 全員参加型ペッパークイズ大会の様子

クイズ問題は全部で5題出題し、発話と正解発表、児童らの移動やシール貼りなども合わせて全体では約30分掛かりました。クイズ終了後には質問タイムを設け、アンケート配布し記入してもらいました。

 

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図5 質問タイムとアンケート

3. アンケートの結果

アンケートの結果の一部を図6と図7に示します。ペッパー1台で進行した前年度のクイズイベントの結果を水色、ペッパー3台の協調によって進行した今年度の結果を赤色の棒グラフで示しています。これらを比べると、学年分布は前年度は低学年が多めでしたが今年度は高学年が増えています。また、男女比は前年度同様およそ2対1でした。

(c)のクイズ正当数をみると、前回同様3~4問の正解者が多いですが今回は1問しか正解しなかった人は居ませんでした。(d)のように低学年(3年生以下)と高学年(4年生以上)に分けると、前年度は高学年の平均点が相対的に低かったのにくらべ、今年度は学年を通して同程度でした。このことからも、前年度と今年度のクイズ正解数が同程度であるとみなして比較できることがわかりました。

 
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図6 アンケート結果1

 
図6_2
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図7 アンケート結果2

図7右はイベント全体の評価結果です。前年度は「楽しくなかった」と回答した参加者が1名(2年女子)おり標準偏差が大きくなっていました(SD=0.9)。また、今年度は「楽しくなかった」と回答した児童は居ませんでした。割合的にはイベントを楽しかったと回答した参加者が97%以上で、前年度の85%よりも増加しました。
これらのアンケート結果から、複数のロボットが進行するイベントであっても児童らがイベントを楽しむことができたということが分かりました。

4. 最後に

今回の児童館と連携したイベントから、状況判断の部分で人間の介入が必要な箇所も依然としてありますが、複数台のロボットによるイベントの実施が可能であり、人間が行ったイベントと同様に楽しめることが分かりました。また、イベントの運用人数を前年度の3名から1名に減らすことができました。今後の課題は、複数のロボットを用いてイベントをさらに自動化することです。

今回のイベントで、多学年に渡る児童らが全員参加して遊ぶことの楽しさを再認識し、人工知能やロボットといったテクノロジーにも関心を持ってもらえたのではないかと思います。


図8

●参加したゼミ3年生(11名):
小川真輝、加藤彩佳、工藤聖乃、佐々木悠花、中村茉由、村山文香、山下愛加、小川奈々、上倉静恵、河﨑真実、矢野琴子(司会役)

6月に続き、7月、8月もオープンキャンパスが開催されました。とても暑い日でしたが、多くの方にご来場いただき、ありがとうございました。今回も様子を少しだけアップします。

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専攻ガイダンスの様子

松田先生の専攻ガイダンスには、ロボット「ペッパー君」が登場。松田先生のペッパー君はとても働き者です!専攻の学生の普段の取り組みや就活状況など、詳しい解説に耳を傾ける受験生の姿が印象的でした。

 

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体験授業の様子

堤先生の体験授業では、実際の授業が行われるコンピュータールームで3DCG制作を体験しました。今注目されているVRやARなど、リアルな世界とバーチャルな世界を結びつける技術や、制作上の工夫について解説されていました。勉強になります!

 

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1Fエントランスの学生作品

H棟1Fエントランスホールでは、中野ゼミの学生(3年)によるプロジェクションマッピング作品を展示。壁に吊るした傘に映像を投影しました。中央ディスプレイの映像にもタイミングを合わせました。
※8月でこのプロジェクションマッピング展示は終わりになります

 

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7月、8月のオープンキャンパスは、すっかり雨もあがって、良すぎるくらいのお天気でした!多くのご来場、ありがとうございました!9月以降もオープンキャンパスは行いますので、ぜひ遊びに来てください。

 

 

6月10日(日)に千代田校のオープンキャンパスが開催されました。あいにくの雨にもかかわらず、多くの方にご来場いただき、ありがとうございました。情報デザイン専攻の様子を少しだけご紹介します!

 

専攻ガイダンスの様子

松田先生のロボット「ペッパー君」がネットワークのトラブルで不調でしたが、ペッパー君を使ったプロジェクト映像と新型AIBO(SONYの犬型ロボット)を披露してすぐにリカバー、さすがです!

 

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1Fエントランスホールでのプロジェクションマッピング展示

中野ゼミ3年生が制作したプロジェクションマッピングが皆様をお出迎え。傘なのは雨が降ったから?

 

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8Fの作品展示の様子 藤村ゼミの作品

藤村先生のスマホで楽しむVR釣竿。ハコスコで360°の映像を見ながら、手元の棒を動かすと魚がヒット!
今話題のmicro:bitとWebbluetoothを使って開発したのがポイントということらしいです!
下のリンクから詳しい解説が見られます。藤村先生がYoutuberに?
https://www.youtube.com/watch?v=nGMNKAHnCRg

 

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8Fの作品展示の様子 堤ゼミの作品

堤先生の3DCGによる立体映像。実際に見ると、キャラクターが本当にそこで踊っているように見えるから不思議です。立体映像のためのCG制作には、ライティングとかいろいろコツがあるようです。

 

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本当に多くの方にご来場いただき、ありがとうございました。
次回は7月15日(日)です。みなさん、ぜひ遊びに来てください。

 

<松田ゼミ-18 前へ>

報告者: 山下愛加(松田ゼミ 3年)

公共交通オープンデータ協議会が主催する「東京公共交通オープンデータチャレンジ」に応募し、東京地下鉄特別賞を受賞したので報告します。

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  1. 応募のきっかけ
    今回のコンテストの応募は、ゼミを通して、松田先生からこのコンテストを教えて頂いたことがきっかけです。コンテストを知ってから、公共交通オープンデータ協議会が、「東京」の公共交通を誰もがスムーズに乗りこなせるようにすることを目指し、公共交通関連データのオープン化を進めていることを知りました。私は、企画することに興味がありましたが、何より社会に出ると、公共交通オープンデータ協議会のように「誰かのために何かを考えること」はとても大切なことでやりがいも感じられると思ったので、応募することにしました。
  1. コンテストの内容と開催概要
    東京公共交通オープンデータチャレンジは、首都圏の様々な公共交通機関のデータを公開し、「東京」を応援するアプリケーションやアイデアの募集するコンテストでした。アプリケーション部門とアイデア部門がありましたが、私は、公共交通オープンデータを活用した新しいアプリケーション、サービス、ビジネス等のアイデアを募集する「アイデア部門」に応募しました。

    主催: 公共交通オープンデータ協議会
    共催: INIAD cHUB(東洋大学情報連携学部 学術実業連携機構)、東京大学大学院情報学環ユビキタス情報社会基盤研究センター、CPaaS.ioプロジェクト
    特別協力: 東京地下鉄株式会社、東京都交通局、東日本旅客鉄道株式会社
    協力: 小田急電鉄株式会社/京王電鉄株式会社/京成電鉄株式会社/京浜急行電鉄株式会社/ 西武鉄道株式会社/東京急行電鉄株式会社/東京臨海高速鉄道株式会社/ 東武鉄道株式会社/株式会社ゆりかもめ/小田急バス株式会社/関東バス株式会社/ 京王電鉄バス株式会社/ジェイアールバス関東株式会社/西武バス株式会社/ 東急バス株式会社/西東京バス株式会社/全日本空輸株式会社/ 東京国際空港ターミナル株式会社/成田国際空港株式会社
    オープンデータ・パートナー 一般社団法人オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構(VLED)、国土地理院、気象庁、文化庁、公益社団法人 全国公立文化施設協会
    後援: 内閣官房IT総合戦略本部、総務省、国土交通省、東京都、気象ビジネス推進コンソーシアム

  1. 応募内容

・応募タイトル:「各駅の魅力を知ることが出来る電車内窓ビジョン広告」

・応募作品の説明: 現在、電車は日本を代表する交通機関の一つです。多くの人が利用する交通機関だからこそ電車は非常に効果の高い広告媒体ですが、現在はポスターなどの静的広告が多く、動きによって宣伝効果を高める動的広告は数が少ないのが現状です(図1-1)。また、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでは、世界中から色々な国籍、年齢、職業、身体特性を持つ方が、東京を訪れるために電車を利用します。そこで、「東京の駅の魅力を知ってもらうこと」を目的に、電車の窓を使った「窓ビジョン広告」を提案しました。

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1-1 現在の電車

「窓ビジョン広告」は、図1-2のように電車の走行中に車両の窓全体に、次の駅の人気観光スポット(渋谷のスクランブル交差点など)が写真で前から後ろへ流れるように映し出されます。


1-2 窓ビジョン広告(スクランブル交差点)

写真はInstagram、Twitterなどで募集し、日替わりで投影します。また、通学・通勤者が多い朝の限られた時間帯では、図1-3のようにお店の当日限定クーポンを窓に流し、そのクーポンを写真に撮ってお店で見せることで割引がされます。

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1-3 窓ビジョン広告(お店のクーポン)

本提案により、大画面での投影によって大きなインパクトを与えられるだけでなく(図1-4)、観光や通勤・通学に楽しさも加えられると思います。また、『世界一複雑とも言われる「東京」の公共交通を誰もがスムーズに乗りこなせるようにすること』の手助けをすることが可能になると思います。

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1-4 吊革に捕まった時の目線から見た写真の大きさ

コンテストの経緯は以下の通りです。
2017/12/27 企画することに興味があると、ゼミ面談で松田先生にお話しました。
2018/1~3  松田先生にコンテストを教えてもらい、アイデアを考え始め、アイデアの内容について相談にのってもらいました。
3/13  コンテストへ応募しました。
4/23  メールで入賞結果をいただきました。
5/15  表彰式とレセプションパーティーに出席しました。

  1. 「窓ビジョン広告」に込めた思い
    今回提案した「電車内窓ビジョン広告」は、自分の日々の生活から考えたものです。応募するにあたってアイデアを考えていたある日、私が通学のために利用した電車の中で、電車内は多くの人が乗っていて、色々な人が同じ場所で、それぞれの気分で過ごす特別な空間だと思いました。幸せな気分の人はより楽しく、たとえ辛い気持ちであっても、電車に乗って幸せな気分になれる素敵な広告があるといいなと思い、窓ビジョン広告の考えに至りました。次に降りようとする駅がある時、目的とする駅の魅力ある写真が窓を流れる広告は、きっと誰もを幸せな気分に出来るのではと思います。また、本提案により2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでは、世界中から多種多様な国籍、年齢、職業、身体特性の方が、東京を訪れるために、多くの人が幸せな気分になれるのではないかと思います。これらの私の思いが伝わってくるような広告として提案が出来ていたらとても嬉しく思います。
  1. 最後に
    今回のコンテストは、私以外の入賞した方々の作品の驚くようなアイデアにとても刺激を受けました。また自分以外の考えを知ることは、とても勉強になりました。途中、自分に自信が持てず不安に思ったこともありましたが、松田先生をはじめとする応援し支えてくださった方々のおかげで、まだまだな私でもここまで進むことが出来ました。これからも様々なことに挑戦し、諦めず頑張っていこうと思います。本当にありがとうございました。

情報デザイン専攻では、はじめてプログラミングを学ぶ1年生向けに「プログラミング入門」という授業があります。この授業では、図形やアニメーションを描きながら、楽しくプログラミングを学ぶことができるProcessingと呼ぶプログラミング言語を使用しています。

平成29年度にも最後の3回の授業時間を使ってプログラミングコンテストを実施しました(これまでの結果はこちらからご覧になれます。第1回コンテスト第2回コンテスト第3回コンテスト第4回コンテスト)。平成29年度のコンテストのテーマは「しなやか」にしました。平成30年度には大妻女子大学110周年記念事業を予定しており、その記念事業のテーマが「しなやかに、生きる」に決まりそうということを聞き、それを先取りしようと考えこのテーマにしました。ところが、最終的には記念事業の方は別のテーマに決まってしまいました。とはいえ、「しなやか」という単語には、柔らかい優しさを持ちつつしっかりとした芯をもつというニュアンスがあり、とっても良いテーマだと今でも思っております。また、プログラミングの観点からもアニメーションなどでしなやかさを如何に表現するかということが難しく、とてもやりがいのあるテーマになったと考えております。

こうして1年生全員が取り組んだコンテンストですが、平成29年度もProcessingのアニメーションを駆使した素晴らしい作品が多数制作されました。その中から教員4名による審査の結果、優秀賞(ゴールド)2件、優秀賞(シルバー)2件を選出しましたので、ご報告いたします。

受賞されたみなさん、おめでとうございます。また、惜しくも受賞できなかった方の中にも素晴らしい作品が多くありました。是非、これからも楽しんでプログラミングを続けて欲しいと願っております。

以下の受賞作品の画像をクリックすると、その作品が別タブが開きます。画面を一度クリックしてから、マウスやキーボードで操作して下さい。スマホのタッチには対応していない場合がありますので、必ずPCでご覧下さい。Processingで制作されたコードは、processing.jsライブラリでWebページ上で動くように変換しております。


【優秀賞(ゴールド)】

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作者のコメント:ある意味異色を放つこの作品で賞を頂けたことを困惑しつつも嬉しく思います。この作品は当初、ハイジのブランコの様にする予定でしたが、トラブルもあり中止となりました。しかし、今回の作品はそのトラブルを逆手に取って作成したものなので、何事も思考の転換が大事だと深く感じました。先生には多くのことをお手伝い頂きましたので、その事に感謝しつつ今後も精進していきたいです。(H.M.)


【優秀賞(ゴールド)】

fan

作者のコメント:この度はこのような素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございます。プログラミングコンテストでの受賞は、入学前から憧れていましたので、とても嬉しく思います。今回のテーマ「しなやか」は、アイデアを考えることも、それを形にすることも難しく、試行錯誤の繰り返しでした。自然な髪の毛の動きを作る事、スイッチのON/OFFで動きを切り替えるようにした事が特に一生懸命に取り組んだ点です。初めはわからない事も多く大変でしたが、自分のイメージ通りに完成した時は達成感がありました。他の学生の作品にも、自分では思いつかなかったアイデアや工夫が多く見られたので、周りから良い影響を受けつつ、今後も努力を怠ることなく精進していきます。(E.A.)


【優秀賞(シルバー)】

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作者のコメント:今回のテーマ「しなやか」からプリンの動きをイメージし、この作品を作りました。プリンの微妙に揺れる動きにこだわり、速度を調整するのが難しかったです。自分の思い通りに動かすのはとても大変でしたが、作品が完成した時は達成感があり、やりがいを感じられました。プログラミングは初めてでしたが、授業で基礎から丁寧に教えていただいたので理解することができました。今後、より良い作品が作れるようにプログラミングの勉強を頑張りたいと思います。(N.K.)


【優秀賞(シルバー)】

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作者のコメント:プログラミングは初心者だったので、何から始めたら良いかわからず試行錯誤しながらこの作品を作りました。ですから優秀賞に選ばれて、すごく嬉しく思っています。ありがとうございます。今回のテーマは”しなやか”ということだったので金魚が泳いでいる時のヒレや水の流れを動かすことによりしなやかさを表現しました。自分のイメージでは金魚がマウスに向かって泳いできたり、尻尾を泳いでいるかのように滑らかに動かしたかったのですが今の私にはできませんでした。ですからこれからの授業で多くのことを学び、自分のイメージしたものを実現できるように頑張りたいと思います。(M.K.)


<松田ゼミ-17 前へ>

報告者: 植田智恵美(松田ゼミ)

卒業研究として行った「ARを用いた「見て操作する」システムの試作と評価」を、3月15日、早稲田大学で開催された第80回情報処理学会全国大会で発表し、学生奨励賞を頂きましたので報告します。受賞理由は以下です。

  • 家電機器を操作する研究は今後重要である。
  • 実装から評価までをしっかり行っている。
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論文はこちらをクリックしてください。

1.情報処理学会に関して

情報処理全般にわたる分野の調査・研究を目的とした学会で、全国大会は情報処理学会が年1回(春季)開催する学会最大のイベントです。大会では最新の学術・技術動向や情報に関する新しい研究成果やアイディア発表を通し意見交換・交流が行われます。

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2.発表内容

今日、電化製品を含む様々な機器がIoT化されつつありますが、機器の操作方法は機能・設置場所に応じ様々です。例えば、天井の蛍光灯の照明はスイッチが操作対象(照明)と離れた場所にあり、どのスイッチがどの照明を制御するか分かりにくい、また、操作対象にスイッチがついている電気スタンドなどでは、手の届く範囲にない場合、スイッチを消しに行く必要があります。

このような不便さを解決する方法として、リモコンがありますが、リモコンは置いた場所を忘れたり、複数個使用していた場合は、電化製品ごとにリモコンを判断して使い分けるという使用上の負荷が生じます。今後、ARの発達に伴いHoloLensのようなカメラ付きのシースルー型の眼鏡の普及が予想される中、本研究では、これまで提案してきた「見て操作する」方式を、ARを用いて開発したシステムを使用して実験を行い、評価しました。

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本システムは、Processingで開発し、AR用ライブラリとしてNyAR4psgを使用、電化製品の操作にはArduinoに赤外線LEDを搭載して用いました。本システムを起動し、電化製品に付けたマーカを認識するとタブレットの画面にカメラに映った電化製品とその操作ボタンが表示され、それをタッチすることで機器のON・OFF操作ができます。様々な機能の付いた機器では、各機能に対応するコントロールを表示し、制御する機能を持ちます。

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本システムの評価は、20名の本学の学生を対象に、本システムと複数のリモコン、学習リモコンを用い3つの照明器具を制御する実験を行いました。実験では、それぞれの試行における操作時間を計測し、最後に使い易さや操作に関するアンケートを行いました。

実験の結果、3つの器具の操作にかかった平均時間は、本システム(15.2秒)が最も短く、次いでリモコン(16.5秒)、学習リモコン(71.65秒)となりました。

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この結果から、本システムとリモコン、本システムと学習リモコンの操作時間に関してt検定を行ったところ、本システムとリモコンとでは有意差は認められませんでしたが、学習リモコンとでは有意差が認められました。一方、本システムとリモコンとでは有意差が認められなかった原因は、今回の実験ではリモコンを手元に並べた状態でON・OFF操作だけを行ったためと考えられ、様々な種類のリモコンが散在していたり、他の機能を操作する実環境では差が出るものと考えられます。

また、アンケートの結果から、3つの操作方法(本システム、複数のリモコン、学習リモコン)の中で本システムが最も使い易かったと80%が感じており、ユーザー体験としては良好なものであることが分かりました。

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以上より、「見て操作する」方式を使用した本システムは、他の方法と比べ最も早く操作出来た人が多く、アンケートからも被験者に受け入れられる可能性が高いということが分かりました。今後の予定としては、本実験では簡易評価のため視覚的なマーカと赤外線による機器操作を用いましたが、マーカは、赤外線マーカなど目に見えないものに変更、機器の操作もIoT化を前提にネットワーク経由で行えるようにすることなどがあげられます。また、ネットワーク上に機器の状態管理サーバを置くことで、複数の人が同一機器を操作したしたときに機器の状態をUIに反映することが可能となります。

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3.
発表に関して

全国大会当日は、午前の部で発表を行いました。初めての学会発表で、私が参加したセッションの中でもトップバッターだったということもあり、とても緊張しましたが、無事に発表を終えることができました。発表後3人の方から質問、コメントをいただきました。

  • 複数の電化製品のマーカが画面の中にあった場合はどうなるのか?
  • 最終的にはHoloLensのようなHMDで研究をするのか?HoloLensにはこのような研究を行うのに適したライブラリがある。
  • 被験者は学習リモコンを使ったことがあるのか?無い場合は、練習はしたのか?
  • Sonyが出しているタッチパネル型の学習リモコンで評価するとよい

等の質問以外にも、新たなアイディアや知識も得ることができ、とても充実した15分間となりました。

4.終わりに

3年次の後期から本研究を始め、システムの制作で思い通りにいかないこともありましたが、ご指導をいただきました松田晃一教授、非常勤講師の永田雅人先生、実験やアンケートに協力して下さった松田ゼミのメンバーをはじめ多くの方々の協力によって、今回の発表を成功させることができました。発表後、他の大学の方々から面白い研究だったというお言葉をいただき、評価していただけたことを非常に嬉しく思います。また、他の大学の方の研究も聞くことができ、視野を広げることができました。このような素晴らしい経験をさせていただきありがとうございました。この経験は今後の生活の中でも活かしていきたいと思います。

<松田ゼミ-16 前へ>

報告者: 平野愛里(松田ゼミ)

卒業研究として行った「 ヒューマノイド型ロボット“Pepper”を用いた学習支援システムの 試作と評価 」を、3月13日に早稲田大学で開催され第80回情報処理学会全国大会で発表してきましたので報告します。論文はここをクリックしてください。

1.情報処理学会に関して

情報処理全般にわたる分野の調査・研究を目的とした学会で、全国大会は情報処理学会が年1回(春季)開催する学会最大のイベントです。大会では最新の学術・技術動向や情報に関する新しい研究成果やアイディア発表を通し意見交換・交流が行われます。

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2.発表内容

近年のヒューマノイド型ロボットの性能は人工知能の発達に伴い著しく向上し、近い将来、このようなロボットが家庭内に家事以外にも勉強を支援するようになると考えられます。従来の勉強法には暗記やリビング学習、スマホ勉強法などがありますが、これらは基本的に、進捗を管理したり、解答の正否が分かるだけのものが多く、単調な学習の繰り返しになりやすかったり、飽きやすく継続しにくいという問題があります。本研究では、学習を褒めるという行為に注目し、家庭内にヒューマノイド型ロボットが居る環境での学習支援に関し、Pepperを用いて開発した学習支援システムを用いた実験・評価をしました。

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本システム開発は、ChoregrapheでPepperのアプリケーションとして開発し、テストと採点システムの開発はHTML5とJavaScriptで行いました。

システムを起動すると、Pepperが挨拶と説明を発話し、テストを胸タブレットに表示します。ユーザは胸部タブレットに表示された問題を解き、解答作業が終了すると結果を表示、Pepperが得点に応じて三次元的な「褒める」動作を行い、応援メッセージを発話します。動作と応援メッセージは得点ごとに異なります。

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本システムの評価は、24名の大学生を対象に12名ずつ2グループに分けてテスト問題を解く実験を行いました。グループAは紙の問題用紙と本システムでPepper、グループBはタブレット端末上のテストシステムとPepperで解いてもらいました。タブレット端末にはPepperで動いているテストシステムと同じものが動いており、音声で褒めるだけな点が異なります。テストは2017年のITパスポートから10問を選び被験者ごとに異なるものを使用しました。どちらのグループもテストの解答から答え合わせまでの時間の計測を行い、テスト終了後、被験者にアンケート(4項目)を実施しました。

テストの解答時間の平均は、タブレットと本システムとでは差があまりなく、紙テストは1分ほど長く、これは答え合わせの時間と考えられます。

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学習の継続性本システムと紙のテストでは75%が本システムの方が継続できそう、本システムとタブレット端末では、88%が本システムの方が継続できそうと回答しました。これは、Pepperが発話を交えて褒める動作が学習者に影響したためと考えられます。

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学習の達成感本システムと紙テストでは、58%が本システム、本システムとタブレット端末では、83%が本システムの方が達成感を感じていたことが分かりました。本システムと紙との差が大きくないのは、従来の解答を紙に書き込むという作業に伴う達成感に起因するものと考えられます。

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問題の解きやすさ本システムと紙テストでは67%が本システムの方が解きやすいと感じ、本システムとタブレット端末では問題の解きやすさは同じでした。これは、紙との比較では、本システムの解答作業がPepperのタブレットをタップするだけで済む簡易さに起因するものと考えられます。

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褒められた感テスト後の声掛けで褒められたと感じたのは70%の人がタブレット端末よりも本システムと回答しました。音声だけのタブレット端末に比べ、人型をしたPepperの褒める動作が、学習者により褒められているという印象を与えたものと考えられます。

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また、自由記述欄からは、「Pepperが出来によって声をかけてくれるので継続しても飽きないと感じた」、「Pepperの動作が人間のように感じ、人に見られている気がして集中できるような気がした」などの意見が得られ、Pepperの身体性が影響していることが分かりました。

3. 発表に関して

全国大会当日は、大会初日の午前の部で発表を行いました。当日までの練習の甲斐あって、とても緊張したものの練習通りに発表することができました。発表後には3人の方から質問、コメントをいただきました。

  • Pepperの行動を分岐させるのは点数で行っているのか?
  • タブレットで動いているシステムはPepperのとどこが異なるのか?
  • 実験には、男子も入れた実験をやってみるとよい。高齢者でやっても面白いかもしれない

4.終わりに

発表では想定していなかった質問もあり、緊張しましたが、何とか回答して無事に発表を終えることが出来ました。今回の学会発表では、他の学生の発表を聞けたり、研究を褒めていただいたり、自分にとってとても良い経験になりました。今回の経験を、これからに生かしていきたいと思います。

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報告者: 狩野麗羅(松田ゼミ)

卒業研究として行った「心拍の可視化システムの試作とコミュニケーションに与える影響の評価—図形、光、振動を用いて」を3月13日に早稲田大学で開催され第80回情報処理学会全国大会で発表してきましたので報告します。論文はここをクリックしてください。

1.情報処理学会に関して

情報処理全般にわたる分野の調査・研究を目的とした学会で、全国大会は情報処理学会が年1回(春季)開催する学会最大のイベントです。大会では最新の学術・技術動向や情報に関する新しい研究成果やアイディア発表を通し意見交換・交流が行われます。

heartPresen

2.発表内容

今日行われている遠隔コミュニケーションは、電話以外にも、SNS、チャット、LINE等を用いたものなど多彩になってきています。また、インターネットの発達により様々な情報を伝えられるようになってきていますが、これらのツールが伝える情報は音声や文字、画像などが主であり、それ以外の対話者の情報はプロフィールや写真等の静的な情報が多いままです。一方で、対話者そのものの動的な情報を伝える遠隔コミュニケーション方法にTV電話がありますが、これは必要以上に情報を伝え過ぎる点で上記のツールに比べて普及していません。

本研究では簡易に対話者の動的な情報を伝える手段として対話者の心拍に注目しました。心拍は人の精神や体の状態がよく現われ、心拍数は気分と関係することが分かっています。本稿では、遠隔コミュニケーションに心拍を、図形のアニメーション、光、振動の3方法で可視化するシステムを導入・評価しました。

heartSys

本システムの評価方法は20名の女子大学生を対象に行いました。2 名 1 組で、部屋A、部屋Bに分かれ行い、電話を用い会話内容は指定せずに5分間会話、実験中に会話が心拍と連動していると感じた際にマウスのクリックをお願いしました。最後にアンケートを行いました。

実験の結果、心拍の可視化方法として、分かりやすかった可視化方法は、振動65%、アニメーション30%、光5%となりました。この結果から視覚情報だけでなく振動を聴覚でも感じる事が出来たため振動が一番となったことが分かりました。

result1

アニメ・光・振動の3つの可視化方法として、どれがコミュニケーションに影響したかの問いに関しては、アニメ、振動が80%と同数となり光が55%となりました。この結果から、アニメ、振動が同じなのは、可視化表示が話題の盛り上がりと連動していると感じられたためという事が分かりました。

result2

心拍と連動したと感じたクリック回数の総数では、振動>光>アニメの順となりました。振動や光の方がアニメーションよりも会話と連動している印象を与え易いことが分かり。

result3

理由として、振動や光の方がアニメーションよりも会話を妨げずに情報を取得し易いと考えられます。

本システムを体験し、コミュニケーションに違いが出たかの問いに対して、違いが出たと感じた、少し感じたのは100%となりました。結果から、可視化表示を利用し、積極的にコミュニケーションをとることが分かりました。

result4

また、自由記述欄からは、「日常生活で会話しているときには相手の心拍は分からないので、それらが可視化されて見ることができ、とても面白かった」、「話の流れによって心拍の変動を見ることが出来て楽しかった」、「話し相手の心拍が可視化されることによって相手の状況が読めるのは単純に面白いと感じた」などの意見が得られ、本体験が「楽しい・面白い」ものと感じていたことが分かりました。

3.発表に関して

全国大会当日は、午後の部で発表を行いました。とても緊張しましたが、当日までに何度も練習を行ってきたので何とか練習通りに発表することができました。発表後3人の方から質問、コメントをいただきました。

  • 人によっては心拍を相手に伝えることを不快に感じるのではないか?
  • 円による可視化は直感的なのか?グラフの方が直感的では?
  • 振動モーターを使ってどのよう遠隔コミュニケーションを考えているのか?

想定していた質問もありましたが、緊張してしまいうまく答えることができず、もっと自分の研究に対して何でも答えられるようにしないといけないということを実感しました。

4.終わりに

3年の秋ごろから研究を本格化し、システムの制作や実験で大変な時期もありましたが無事に発表を終えることができました。発表後、他大の教授から面白い研究だったと仰っていただき、自分の研究を他の学生などに知ってもらうとても良い経験をさせていただきました。この経験を社会でも活かしていきたいと思います。