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  • 学生による卒業研究・ゼミの紹介

    今回は、実際にゼミで学んでいる先輩たちに、大学生活の集大成としてとりくんでいる卒業研究とゼミの紹介をしてもらいました!

     ゼミ生①:横浜国立大学大学院・合格(3年次コタカ奨励賞(成績優秀者表彰制度))

     木村ゼミでは、地球温暖化、生物多様性など国際的な環境問題に関する法律、政策、経営などを学んでいます。ゼミでは、基本的な研究の方法を学びながら、各自が作成したレジュメをもとにディベートを行い、「考える力」、「議論する力」、「書く力」が養われます。また、英語の文献を読んだり、英語での授業(数回)に接するうちに、語学力に自信がない人でも自然と苦手意識がなくなっていきます。ゼミ合宿では、新聞やニュースでも大きくとりあげられた生物多様性に関する国際会議(COP10、名古屋)に参加し、非常に貴重な経験をすることが出来ました。

     その他、植林等のイベント、国際機関の方や外国の大学の先生の講演、シンポジウム、外部の研究会への参加など、見聞を広める機会が多いのも特徴です。 ゼミでは3年の比較的早い時期から卒業研究に取りかかります。約2か月に1度の頻度で報告を行い、先生から丁寧なご指導を頂けるため、落ち着いて充実した論文を書くことができます。卒業研究は、自分の能力を最大限に引き出し、今までで最も時間と労力を注ぎ込む、大学生活の集大成となることでしょう。

     私はゼミで京都議定書について議論するなかで、GDP世界1、2位のアメリカと中国が、資本主義と共産主義という全く異なる政治経済体制のもとで、結果的に京都議定書に参加しないという同じスタンスをとっていることに強い興味を持ち、両国の国家意思決定プロセスと国際協調を卒業研究のテーマとして取り組むことにしました。 卒業研究に取り組むなかで、自分で仮説を立て、検証することの楽しさが分かり、3年の秋頃には研究者への道を考え始めました。大学院では、卒業研究の内容を深く掘り下げ、将来は大学での研究・教育職または研究機関での専門職の道に進んで、環境政策への提言など社会に貢献できればと考えています。

    ゼミ生②:株式会社ANAエアサービス東京・内定(航空・地上職)

     私は今、卒業研究で東京湾の環境施策に取り組んでいます。ゼミで様々なことを勉強するうちに、私の中で近くて遠い存在だった東京湾が、近年は浄化傾向にある事を知りました。今までそのようなイメージが無かったため、なぜ、どの様なプロセスで浄化が始まっているのか?など、東京湾に対する興味が沸々と湧き出てきたのがきっかけです。東京湾の環境施策には、国レベルのもの、自治体独自のもの、東京湾にある干潟に関するラムサール条約に関するものがあり、多くの施策をまとめるのはとても根気のいる作業ですが、自分だったらこうするだろうと考える過程はとても楽しく、充実しています。

     また、子供の頃から将来は国際的な環境で仕事をしたいと思っていたので、環境問題にグローバルな視点で向き合うゼミの環境にとても魅力を感じています。 今回、私が内定を頂いたのは、日本を代表する国際空港である成田空港で旅客ハンドリング業務を行う会社です。高校時代から接客のアルバイトを続けていく中で、人と接する仕事の楽しさと難しさを知り、接客業を一生続けていこうと決心しました。一見、環境問題とは程遠いように思われるかもしれませんが、航空業界は様々な学部・学科出身者が集まる業界です。近年はCSR(企業の社会的責任)活動の一環として、環境に対する取り組みも盛んで、中でもANAグループは森づくり(植林)活動を行っていたり、運輸業界では初の「エコ・ファースト企業」に認定されています。将来は、ゼミで学んだ事を活かし、「環境リーティング・エアライン」を目指すグループの活動にも積極的に携わっていけたらと思います。

    ゼミ生③:クラブツーリズム株式会社・内定(旅行・総合職)

     私は今、卒業研究でフードマイレージについて取り組んでいます。フードマイレージとは産地からの輸送距離が短く、輸送量が少ない方が環境負荷が少ないという考えに基づく指標で、これを大妻の学生食堂のメニューに表記しようとゼミの仲間と一緒に活動中です。メニューのデータ集めやポスター作り、様々な関係者の方との交渉など、大変なことも多いですが、それ以上に自分達の力でゼロから企画実行する楽しさや厳しさ、あきらめずに続ける事の大切さを実感しています。これらの活動を通して、ゼミに自ら積極的に参加することで、結果としてより多くのことを得ることができることを学びました。

     内定を頂いたクラブツーリズムでは旅行の企画から添乗まででき、新しいことにどんどんチャレンジする姿勢があるのが大きな魅力のひとつです。将来は、植林ツアーを企画したり、ランニングマシーンでつくったエネルギーを電力に変え、みんなで社会貢献ができるスポーツジムをつくる(笑)など、環境を学んできた自分なりの視点を生かして様々なことに挑戦していきたいと思います。夏休みには内定先のインターンシップに学生のサポート役として参加しました。より多くの経験をして納得いく結果をつかめるよう、これからも後輩を応援していきたいと考えています。

    ゼミ生④:三井住友銀行・内定(銀行・一般職)

     木村ゼミは、「書く・話す・聞く」を通して自分を表現するコミュニケーション能力を養う事が出来るゼミです。文献を読むだけでなく、どうしたらそれをうまく相手に伝えることができるかを練習するアウトプットの機会も多く、特に、実際に現場に足を運び、自分の目で確かめ、聞くという方法を通して、人としても成長することができました。

     私は、卒業研究で三番瀬と呼ばれる千葉県の干潟の環境保全について取り組んでいます。もともと近くに住んでいて日頃から身近に感じていましたが、名古屋で行われたCOP10にゼミで参加した際に、海洋動植物の絶滅の危機が注目され、タイムリーで面白そうだなと思ったのがきっかけです。現在は、NPO法人の方の協力のもと、干潟の保全ボランティアに参加しながら、これまでの県や市の政策などを分析しています。環境教育学の授業で、子供たちと環境問題を一緒に考えるためのスキルも勉強したので、ボランティアでは子供たちとも仲良しです。(笑)

     私は、接客業を通して成長する事ができる仕事がしたいという気持ちが強く、早くから銀行の窓口業務を志望していました。お客様の大切なお金を扱う仕事なので、かなりの責任が伴うと考え、「本当に自分はこの仕事でいいのか」を自身に問いかけ続けるためにも、銀行以外の接客業もなるべく多く研究しました。春からは窓口業務を通し、お客様の日々の生活を支える事が出来ればと思います。内定先の三井住友銀行では、排出枠取引の仲介や環境問題に関する様々な金融商品の開発に積極的に取り組んでいるので、大学生活で学んだことを少しでも活かし貢献することが出来ればと思っています。皆さんも、ぜひ私たちと一緒に木村ゼミで学びませんか?

    ゼミ生⑤:日本年金機構・内定(銀行・総合職)(2年次コタカ奨励賞(成績優秀者表彰制度)及び卒業時コタカ賞(卒業時成績優秀者表彰制度))

     ゼミでは、環境法を中心に幅広く環境問題を学び、講義だけではなく様々な講演会や国際会議に参加する機会に恵まれ、知識を深めながら多くの刺激を受けることができました。木村ゼミには、モチベーションを上げながら、学ぶことができる環境があります。 ゼミでの学び等を通して環境問題についてより深く学びたいという気持ちが強まっていた時、環境プランナーベーシック資格の存在を知りました。

     環境プランナーベーシックとは、環境プランニング学会の認定資格であり、環境及びプランニングに関する基本的な知識を有していることを証明するものです。この資格の取得を目指して勉強したことで、多角的な面から環境及びプランニングに関する知識を身につけることが出来ました。好奇心を実際の行動に移したことで、視野を広げることができたと実感しています。

     卒業研究では、食と環境問題について意識と行動の重要性という点に注目を置いて研究しましたが、日本人は環境問題に対する意識は高いにも関わらず、実際の行動には結び付きづらいという現状は非常に興味深いもので、その解決法を探る過程は大変ながらも大きなやりがいを感じるものでした。一人で考えていて息詰まった際には、先生やゼミの仲間の的確なアドバイスに助けられました。ゼミでの多くの討論の場が、私を大きく成長させてくれたと感じています。

     今回、「大妻コタカ賞」という名誉ある賞を頂くことができましたが、この賞は熱心な先生方のご指導や私の好奇心を掻き立たせてくれるような恵まれた学習環境があったからこそ受賞することができたものだと感じています。内定を頂いた機構では、年金に関する一連の業務をミスなく、的確にこなしていかなければなりませんが、木村ゼミで学んだ自ら考え行動する大切さを仕事でも活かすと共に、ゼミで得たかけがえのない経験を糧に頑張っていきたいと思います。

    発表会集合写真 - 木村ひとみ

    卒論発表会にて

    ゼミ活動