情報デザイン専攻
PICK UP !授業
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デザインワークの基本技術と
知識を習得することが目標
中野 希大
Kidai NAKANO
本授業は、グラフィックデザインの演習やグラフィックソフトの習得を目的とするだけでなく、「そもそもデザインとは何か」や「どうやって感性やセンスを磨いていけばいいのか」など、これからはじめて学ぶ人にも役立つ、素朴な疑問についても考察していきます。
法則や使い方を身につければ
デザインは難しいものでない
学生たちにデザインについて聞いてみると「感性が必要だと思う」「私にはセンスがないので無理」という意見が返ってくることがあります。でも実はグラフィックデザインは、論理的な部分が理解できていれば、ちゃんと組み立てることができるものなのです。
たとえば色を扱う授業では、まず色の三属性である「色相」(色味:有彩色、無彩色)、「明度」(色の明るさ、暗さ)、「彩度」(色合いの強さ・鈍さや鮮やかさ)の基本を学んでいきます。明度と彩度を揃えて色相で色を合わせていくと、トーンの揃った配色を生み出すことが簡単にできます。
また図と字を配置するなら、どれだけの余白を使うか、すっきり見えるかなどの基本的な法則を学べば、美しく配置できるようになります。このように色の特質や図の配置を理解し、法則や使い方を身につければ、デザインは難しいものではありません。
グラフィックデザインの演習と
グラフィックソフトの技術を学ぶ
本授業は、印刷メディア、映像コンテンツ、UI、メディアアートに至るまで、あらゆる視覚表現の基礎を学んでいきます。すなわち「情報デザインの出発点」と言える授業です。さまざまなグラフィックデザインの演習を通して知覚現象、色彩、タイポグラフィ、レイアウトなどを学び、グラフィックソフトの基礎的な技術を習得することを目的としています。
グラフィックソフトの授業では、Adobeの「Illustrator」と「Photoshop」の使い方を基本から学びます。慣れれば、大体の学生がある程度使いこなせるようになります。 今ではコンピュータによって誰でもポスターや冊子くらいなら制作できるようになりました。しかし専門家がデザインしたものはどこかが違います。それはなぜでしょう。
これは絶え間ない修練によって獲得した造形知識をはじめ、視覚的な課題に対する深い洞察力によるものです。グラフィックデザインを職業とする専門家は、普段から広く社会や人々に関心を持ち、時には流行りを取り入れたり、先導したりする意識が非常に高いのです。
展覧会や街中でデザイン的なモノ
をたくさんインプットしよう
デザインをする上で最も重要なのは「普段からどれだけデザイン的な要素にふれているかどうか」です。なので学生たちには、著名なアーティストの展覧会に行くことを薦めています。それにくわえて、街中を歩いているとき、旅行で観光地に行ったとき、歴史的な建造物を見たとき、テーマパークに遊びに行ったときなど、どんなシーンにもデザインの参考になるものがあるので、しっかり観察してインプットを増やしてほしいと伝えています。
たくさんのインプットが
豊かなアウトプットを生む
インプットしたときに、自分が面白いと感じた「何か惹かれるモノ」があるはずです。先ほど「論理的なところが理解できていれば組み立てることができる」と言いましたが、論理がベースにある上で、インプットした情報を重ねていくと自分なりの表現(センス)ができあがるようになります。授業のなかでもモノの見方を紹介するので、これまで何となく見てきた作家の作品も、もう一歩踏み込んだ視点で見ることができるようになるでしょう。
中野 希大(なかの きだい)
武蔵野美術大学大学院造形研究科デザイン専攻映像コース(造形修士)。名古屋市出身。美術が好きな両親の影響で、子どもの頃からものづくりが好きだった。その一方で、ストリートカルチャーやスケボーに夢中になる一面も。今でも若者の文化やカルチャーに関心が高く、JR中央線沿いの各駅を街歩きしながら写真に記録している。
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