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2025年10月8日
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長野県上田市でゼミ合宿を行いました
佐藤ゼミでは8月6日〜7日に長野県上田市でゼミ合宿を行いました。
1日目は上田市勤労福祉センターに集合し、12月に行う合同発表会に向けての進捗報告とビブリオバトルを行いました。ビブリオバトルとは、1人1冊自分のおすすめの本を紹介する企画です。紹介後には一番良かった紹介に投票をして、上位者を決めました。読書への興味を広げる良い機会となりました。夕食はみんなで焼肉屋に行き、有意義な交流の時間を持てました。
2日目には、上田市内の戦没画学生慰霊美術館「無言館」に訪れました。この美術館は、名の知れた画家の作品ではなく、戦争によって命を落としてしまった画学生が遺した作品が展示されています。館内に一歩足を踏み入れた時に、まず感じたのは沈黙の重さでした。
美術館の沈黙とは違い、沈黙が作品だけでは語ることのできない声を代弁している空間をつくりだしているように感じました。作品には家族の姿やふるさとの風景など日常を描いている絵、手紙や日記、使いかけの絵筆や絵の具もありました。どれも青年たちが生きていた時間を映し出していました。無言館は声高に反戦を訴えているわけではありません。だからこそ、青年達の作品から感じ取れる声が心に残りました。さらに、私たちが日常で何気なく言う「平和」がどれほどの犠牲の上に成り立っているかを、本当の意味で理解するにはこうした場所で過去と向き合う必要があるのだと実感しました。
また無言館に行くにあたり、7月の授業で無言館のドキュメンタリー(信越放送『無言館・レクイエムから明日へ』)を視聴し、無言館の成り立ちや戦没画学生達の人生についての事前学習を行いました。背景について学んでから訪れたことで青年たちの作品をただの展示物として見るのではなく、一人ひとりの人生の記録として受け止めることができたと思います。2日目の午後は、上田市勤労福祉センターに戻り、昼食をとりながら無言館を訪れて感じたことについて意見交換をしました。
2日間の合宿を通して、普段のゼミ活動では経験できない貴重な体験ができ、ゼミ生同士の仲を深める機会となりました。
上田市勤労福祉センターでの様子
無言館にて
ゼミ活動 郊外授業