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  • 学会に参加・発表してきました!

     9月5日6日に札幌にある北海道大学で開催された第35回植物脂質シンポジウムに参加・発表してきました。
     昨年の同学会では、環境に流出した植物油が植物の成長にどのような影響を与えるのかという観点から、「植物油汚染が植物の発芽・成長に与える影響」というタイトルでポスター発表を行いましたが、今年はそれを継続発展させて「植物油汚染土壌は植物の成長を阻害する」というタイトルでポスター発表を行いました。今年は、土にどの程度の植物油が混ざると影響が出るのかという観点から、土に混ぜる植物油の量を検討しましたが、シロイヌナズナでは土に対してわずか0.3% (w/w)の含有量で、成長が著しく阻害されました。このことは、わずかでも植物油が環境中に流出すると大きな土壌汚染を引き起こす可能性を示しており、植物油(食用油)を適正に処理することの重要性を示しています。

     発表に用いたデータは卒業した鈴木ゼミ1期生や2期生、そして現在卒業研究に取り組んでいる鈴木ゼミ3期生のみなさんが頑張って実験した結果です。興味深いデータを出してくれた学生さんに感謝します。植物油を混ぜた模擬汚染土壌で植物を育てると成長が阻害されるメカニズムについてはまだ不明ですが、学会でも多くの先生方と興味深い議論ができました。また、植物油を製造している企業の方とも有意義なお話ができました。 鈴木ゼミでは、植物を用いて生活排水に由来する環境汚染問題を研究しています。これからも、植物油(食用油)、洗剤、マイクロプラスチックなどに由来する生活環境科学に取り組んでいきます。

    研究報告 研究内容