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荒川ゼミナール

卒論:ポイントカードを理論と調査から読み解く

2010年11月08日

ゼミの風景

荒川ゼミ4年のH・Hです。現在は卒業論文の完成に向けて、日々作成しているところです。私の卒業論文のテーマは「消費行動における感情と合理性の関係」です。ポイントカードを事例として、人々の消費行動は感情と合理性のどちらに影響されているのかを研究しています。

この研究を始めたきっかけは、普段の生活の何気ない場面にありました。ポイントカードのポイントが貯まっていたので、現金の代わりとして使おうとした時に有効期限が切れていて使えなかったのです。このことをきっかけに、世間では数多くのポイントカードが出回り、買い物に不可欠なものとなりつつありますが、果たしてポイントを貯めることは合理的なことなのだろうか?という疑問が生まれ、卒業論文で明らかにしようと決めました。

研究では、まず人々の消費行動を経済的視点から学ぼうと、行動経済学に関する文献を読み、理解を深めました。その中でも、特にプロスペクト理論というものに興味を持ちました。このプロスペクト理論とは、人は利得を得て幸せなときよりも同等の損失による痛みの方が大きく感じるという理論です。このプロスペクト理論に沿って、人は同額のポイントと現金がある場合、現金よりもポイントの損失を避ける傾向があるのではないか、という仮説を設けました。そして実際にポイントカードと現金の使い分けをアンケート調査したところ、仮説通りの結果を得ることができました。

次に、このアンケート調査の結果から「ポイントを貯める」ことについての男女別アンケートを行い、男性よりも女性の方がポイントを貯めやすい傾向にあることを明らかにしました。そこで私は、女性と男性の購買行動について興味を持ちました。文献を読み進める中で、男女の購買行動の違いには「流動性」と「頻度」という2つのキーワードが大きく影響するのではないかと考えました。アンケート調査や様々な文献から、男女のポイント利用についての違いを決定的に明らかにすることができました。

ゼミの時間には、毎週3人ずつ卒業論文のプレゼンテーションを行います。約1ヶ月ごとに順番が回ってくるため、計画的に卒業論文の作成を進めることが出来ました。またプレゼン後の質疑応答では、ゼミ生と積極的に議論をすることで、次の展開が見えてくるなど沢山のヒントをもらいました。ゼミの時間だけでなく、終了後も仲間達と飲み会があったり、研究室に残って話したりするなかで、仲間一人ひとりとの強い信頼関係を築けていると感じます。そしてゼミ生たちで学園祭の模擬店でフライドポテトを販売するなど楽しむことも忘れません。そのような信頼しあえる仲間、先生と過ごす残りのゼミの時間を大切にしていきたいと考えています。